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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.47 )
日時: 2012/10/05 17:57
名前: リア (ID: prO5lpAd)

第二話 【三歩進んで、九歩下がる】

〜国枝京香編〜


というわけで、そんなこんなで三週間があっという間に経ってしまった。

今日も俺は終礼が終わるとすぐに、凛と共に星空研究部室へ向かう。

凛は星空研究部室に行く短い間に、今日の白木さんと柊の活動内容を熱く語っている。

本当に、お前はストーカーか!!、と突っ込みたくなるような程に。


「・・・いてんのか?儷?」

「え?あ、聞いてなかった。また白木さんの話か?」

「違う。柊の話をしていたんだ。」

「そっちか。もう聞き飽きた。休み時間も俺に似たような話題を・・・」

「似ていない!!その後、2時間授業があったじゃないか!!あの2時間と言う時間の中に柊の可愛さがたくさん詰まってんだよ!!」

「本当、お前D組行った方がいいぞ?」

「俺だってそうしたいよ!!でも、あれだろ?俺がA組から居なくなったら、儷が泣くだろう?」

「だ、誰も泣かねーよ!!高校生にもなって。」

「嘘おっしゃい!昨日、神谷先輩が用事があると言って帰って、最後に残っていた俺が、俺も先に帰る、と言った時の半泣き様は寂しがり屋としか言いようがないだr・・・」

「バカか、お前は!!そんなことを大声で言うんじゃねーよ!ここ、廊下だぞ?一番声が響くんだよ!!」

「あら?今の発言は寂しがり屋と認めたのかしら、”れーくん”?」

「斉藤先輩のマネをしているつもりか?全然為りきれてねーよ!!もっとこんな感じだろ?」


俺がコホンと咳払いをしてから改めて息を吸い込み、”似せた声”出す。


「あら?今の発言は寂しがり屋と認めたのかしら、れーくん?それなら、私の情報BOOKに掲載させてもらいますね?」

「お——!!儷、それ超似てる!!ネタにした方がいいよ!!」

「マジで?そんじゃあ、ネタにしようかn・・・」


俺がそう言葉を言い終わるか追わないうちに背筋が凍るような感覚に襲われた。

俺たちは口をつぐみ、恐る恐る後ろを振り向く。

すると、腹黒い微笑みを浮かべた斉藤先輩がそこにいた。


「こ、こんにちは〜!!斉藤先輩!」


俺はうまく回らない舌を無理やり回し、やっとの思いでそう言った。


「こんにちは。れーくんと第一号如月君。」


斉藤先輩の回答はこんな感じ。

てか、その微笑みでこっちを見ないで!

あなたが常時所有しているカッターのあの刃の”光”を思い出してしまうから!!


「ど、どうも〜。」


凛も俺の隣で苦笑いしながらそう言っている。

そして、しばらく沈黙が続いたが、それを破ったのは斉藤先輩だった。


「随分とお二人とも楽しそうでしたね?私のネタがどうとかこうとか・・・」

「やっぱり、そこまで聞いてましたか?」


俺が恐る恐ると言った感じでそう尋ねると、斉藤先輩はまたあの黒い微笑みを浮かべながら


「えぇ。」


とだけ答えた。

この時に俺たちは確信した。

絶対に部活動時間に面倒くさい仕事を斉藤先輩に押し付けられるか、もしくは”Find New Star Project”、略してFNSPの作業をさせられるのだろうと。