コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.54 )
- 日時: 2012/09/16 11:11
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
いつもなら心の中の違和感を捨てれるはずなのに、今日は捨てれなかった。
そんな自分自身に違和感を感じながらも、俺は歩みを進め、星空研究部室へと辿り着いた。
そして、そのままスライド式の扉を右側にスライドさせ、入室した。
「あ、儷!おかえりー!どうだったんだ?彼女出来たか?」
凛が俺が入った瞬間に興味津々、といった目でこちらを見ながら大声でそう言った。
それを聞いた、部員が口々に声を挙げる。
「え?れーくんに彼女ができたのですか?先を越すとは・・・屈辱です!」
「儷様に彼女!?誰ですか!その彼女と言うのは!!僕の勉強を見てくれる人が居なくなるではありませんか!!」
「れーくんに彼女なんてありえない!!私が認めないんだから!!」
「おめでと〜、凛くん!私も彼氏欲しいなぁー!」
「如月儷くん・・・気味も大人になったものだ。先輩として嬉しいぞ。」
「儷くん、おめでとう。私、追いつけない。」
「ほ〜、新人君に彼女とは・・・。俺もそろそろ腹を括ろうかなぁ〜。そしてか、神谷に・・・。」
「あら、やだー!儷くんに彼女ー!?先生は・・・先生は・・・先週別れてばっかで傷が癒されていないというのに・・・!!!」
はー、なんでこうもここの部員はこんなに騒げるのだろうか?
おそらくこの中に彼女持ちや彼氏持ちもいるはずだ。
いや、でももしかすると本当に全員居ないかもしれないが。
ただ単に好きな人はいる・・・止まりなのかもしれない。
「あー、もうみんなして騒ぐなって。彼女出来たと言えばできたし、出来ていないと言えばできてない。」
「は?儷、それどういうことだよ?」
凛が怪訝そうな顔をして俺にそう尋ねる。
俺は無表情なまま
「んー、そのまんまの意味だ。」
と答えた。
すると、ますます凛は眉を顰めて同じ質問を返してきた。
「は?儷、それどういうことだよ?」
「あー、なんつーか・・・期間限定彼女みたいな感じだ。な?できたと言えばできたし、できていないといえばできていないだろ?」
「た、確かに・・・」
ようやく凛が納得したようだ。
周囲もさっきまでは俺の発言にいぶかしげな顔をしていたが、”期間限定彼女”と聞いて、納得したようにうなずいた。
「にしても、なんで期間限定なわけ?付き合っちゃえばよかったじゃない。」
美香が腕を組みながら俺にそう言った。
俺は一々説明するのも面倒くさかったので適当に
「気分的な問題だ。」
と答えておいた。
すると、美香は腑に落ちないように暫く俺を睨んでいたが、俺の眉がピクリとも動かったので、そうしておくことに決めたようだ。
「まぁ、そういうわけで、俺は6時に帰ります!」
俺はそう言って、神谷先輩の方を見た。
神谷先輩は
「そうか。」
と言って、頷くとカーテンの奥の方へと引っ込んで行った。
斉藤先輩はそれをみて、南と美香を引き連れ神谷先輩の後を追った。
俺はその光景をため息交じり見て、その後に掛け時計に目をやる。
もう5時15分だ。
ということは、45分後に、俺の女鑑定が始まる。