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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.70 )
日時: 2012/10/05 20:17
名前: リア (ID: C6aJsCIT)

「あ、そうだ!俺、土曜日に部員と星空見に行かなくちゃいけないんだけど、それに行ったらどうだ?」

「どうだって・・・お兄ちゃんの部員さんに同行するの?」

「いや、そうじゃなくて、星空を見に行くんだよ、唯とその彼氏とで!」

「あぁ、なるほど!それはいいかもね!誘ってみるよ!!」


そう言って、唯は勢いよく立ち上がり、俺の部屋の扉に手を掛けた。

俺はてっきりそのまま帰るかと思ったのだが、唯は完全に扉を開けきらず、そこに立ち尽くした。

俺は変に思い、唯に声を掛けることにした。


「どうしたー?」

「・・・お兄ちゃんってさ、部活何入ってんの?」

「何って、言ってなかったっけ?」

「言ってない。」

「そっか。そんじゃあ、今言う。星空研究部に所属してる。」

「・・・なにそれ!!」


そう言って唯は笑い出した。

どこに受けどころがあったんだ?

こいつのツボは昔からよく分からんからなぁ〜。

日常茶飯事といえば日常茶飯事だが、急に笑われると放心してしまうものである。

というか、部活を馬鹿にするなんて恐ろしいこと、よく唯は出来たな!!


「あははははは、星空研究部ってまさか星空見上げて”綺麗だな”とか言ってるだけなの?あははは、おかし!!おかしすぎる!!」


まだ唯は笑っている。

俺はだんだんと部活を馬鹿にされてる気がしてきて、腹が立ってきた。


「笑うんなら自分の部屋で笑ってくれ。その微妙な位置、微妙で嫌なんだけど。」

「あはははh・・・あー、ごめん。帰る帰る。そんじゃあ、彼氏に言って見るね!OKだったら、またお兄ちゃんに報告しに来るから!」

「おう。」

「じゃーね!唯が入ってきた時に変な事してたら、しばくからね?」


そこを最上級の笑顔で言うか!?

ほんと、斉藤先輩と気が合いそうだな、唯は。

てか、しばくって・・・こいつのしばくは半端なく痛いからな。

今日1日は真面目に勉強でもしときますか。


「はいはい、しません。てか、常日頃してません!!」

「嘘は付かなーい!知ってるんだから!本棚の裏に・・・」

「あー、それ以上は言うな!それ以上は言うな!読者の皆さんの目を汚しちゃいけないだろ?それに、俺のポジションが危うくなるではないか!」

「しょうがないなー。まぁ、今回はお兄ちゃんに助けてもらってるし、言わないで置くよ。」

「もー、ほとんどの人に悟られちゃってると思うけど。」

「え?何?」

「いや、なんでもない。」


俺は慌ててそう返し、唯をなんとか俺の部屋から追いやった。

そして、一息つこう・・・と思った瞬間、神谷先輩から電話がかかってきた。

何気なく電話に取ろうと思ったが、ホームでのやり取りを思い出し、携帯を手に持ったときは、すでに緊張しまくって、足が諤々して、呂律がうまく回らなかった。

だから、俺の第一声が悲惨なことになってしまったのである。




























「あ、もひもひ?かんにゃ先輩・・・」