コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 確認ですが、今は部活時間ですよね? ( No.8 )
- 日時: 2012/08/26 23:18
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
彼女は今何と言ったんだ?
マッサツシマス・・・?
コレハドウイウコトダ?ナンテイウイミダッケ?
「お〜い、儷!!帰ってこぉ〜い!!」
凛が俺の方を揺さぶりながら、そう言う。
俺ははっと我に返って頬を叩く。
我に返った俺は慌ててあたりを見渡す。
だが、さっきの美少女はいない。
「なんだ、俺立ち寝しちゃったのかぁー。そうだよなぁー。じゃないと、美少女があんな言葉を遣うわけがないよn・・・」
「儷、残念だけど・・・君の後ろに斉藤先p・・・うお!先輩、危ないじゃないですか!!可愛い後輩に向かって、カッターを振り回すとは!!」
「自分で、可愛い後輩と言わないでください。さぁ、早く如月儷君を私に渡してほしいの。」
物腰柔らかな言葉が怖い。
胸に突き刺さる・・・・!!
「それは無理だね。」
凛はそう言って、カッターを取り出す。
てか、なんでカッターお前も持ってんだよ!?
「こいつは俺の・・・親友だからな!!」
そう言って、あろうことか美少女に斬りかかった。
しかし、美少女も相当な運動神経なようで、ステップを踏むかのような足取りで凛の攻撃をかわす。
「凛くん私はがっかりしましたよ?・・・・男の子ってこんなに弱いんですね。」
凛が攻撃する際のわずかな隙をついて、斉藤先輩はカッターを後ろへ放り投げ、手刀を凛の首筋に叩き込む。
「う・・・」
「私がカッターで斬りつけてなくてよかったですね。」
「・・・先輩、1つだけ聞いていいですか?」
凛が床に倒れて起き上がれないままそう言う。
斉藤先輩は先程放り投げたカッターを回収しながら、
「何?」
と答える。
すると、凛は最後の力を振り絞るかのように言った。
「どうして先輩は・・・最後ナイフで斬りつけなかったんですか?」
「それはね、私、犯罪は犯したくないからよ。」
・・・えーと、突っ込むべきですか?
校内でカッターを使って真剣に勝負をしていた人(所謂常識がない人)がなぜか今、ばりばり常識的な回答をしています。
・・・どういうことですか?
「そういうこと・・・でした・・・か。」
俺の頭の中が混乱している間に凛は斉藤先輩の驚き発言にそう答えた。
そして、ぱたりと力をなくして、口を閉じた。
「凛、死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「・・・だから騒ぎを大きくしないでください!!」
俺が凛を抱きかかえながら、叫ぶと、何人かの生徒が立ち止った。
斉藤先輩は俺には聞こえるような声でそう言ったが、生徒たちにバラすまい・・・と俺と一緒に凛を抱きかかえながら
「「凛、死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
と言っていた。
いやー、これは不思議な光景ですね。
自分で倒しておいたくせになぜか自分で助け起こす羽目になってる斉藤先輩を見てると笑えてくる。
俺はまだ叫びながら、笑いをこらえた。