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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.84 )
日時: 2012/10/08 14:34
名前: リア (ID: SsOklNqw)

翌朝、俺はいつも通りに目が覚め、いつも通りに支度して、いつも通りに家を出る。

妹は陸上部の朝練か何かで俺より先に出てってしまっているので、登校はいつも俺一人・・・


「おはよーっす!!儷!!」


のはずだった。


「あー、凛。おはよう。」

「ん?なんだ?何かテンション低くないか?」

「いや、別に。」

「そうかなー。絶対低いよー。なー?篠原?」

「ふん!れーくんのテンションが低かろうが高かろうが私の学校生活に支障はないし、知らないんだから!」

「相変わらず篠原は・・・」

「何よ?」

「いや、何でもない。」


美香、お前・・・好きな人を睨みつけてどうすんだよ!!

はぁー。

俺の静かな登校時間が星研部員の奴らの所為で、騒がしくなってしまった!


「あ、てか、もうそろそろ駅じゃねーか!!ってことは、斉藤先輩と神谷先輩もいるんじゃね?」

「おー!神谷先輩!」

「美紀先輩は素敵よね!」

「珍しく美香が乗った!!」

「うっさいわね!れーくん、何か文句でも?」

「いーや、無いね。全くないね!」

「そう。」


美香はそう言って、駅の方へと目を向けた。

俺もつられて、美香から駅の方へと目を向けた。

すると、一際オーラが違う、俺たちの高校の制服を身に着けた美少女が、改札口前に立っていた。

あれは・・・!!


「神谷先輩だ!!」


俺がそう言うと、凛と美香がパッと目を輝かせ、神谷先輩のところへ物凄い速さで走って行ってしまった。

俺もそれを追いかけて走る。


「神谷先ぱーい!!」

「美紀先ぱーい!!」


そう言いながら、凛と美香が神谷先輩に向かって手を振ると、神谷先輩がこちらに気付いたようだ。


「お!凛くんに美香くん、儷くんではないか!おはよう。」


神谷先輩がそう言いながら、微笑む。

微笑む・・・微笑む!?

何と言う美しさなんだ!!

こんな駅に女神様が降臨なさったぞ!

俺がそう思いながら、凛と美香の方を見やると、2人とも俺と同じく、神谷先輩の微笑みに見とれているようだ。

顔がとろーん、と幸せそうにとろけている。


「ん?どうした?ニヤニヤしてて気味が悪いんだが。」


あー、そうだった。

神谷先輩は天然だから、何気に酷いこと言うんだった!!

辛うじて理性が残っていた俺にはその言葉がかなり突き刺さるんだが、他の2人は・・・?

俺はゆっくりと首の角度を神谷先輩から凛の方へと向けた。

すると、先ほどと変わらない幸せそうな顔をした2人がそこには居た。

どうやら、空の方まで理性が飛んで行ってしまったらしい。

今の言葉も聞こえていないのだろう。


「す、すみません。おい、戻って来い!!」


俺が神谷先輩に謝りながら、2人の肩を揺さぶると、目をパチッとさせ、キョロキョロとあたりを見渡した。


「あれ?あたし・・・」


美香は本当に先程の神谷先輩の暴言が聞こえてなかったようだ。

というか、彼女の記憶は神谷先輩に会ってすぐのところで途切れているらしい。

それじゃあ、凛は?


「俺はさっき儷と合流して・・・あれ?そのあと、誰と会話したんだっけ?」


え———!?

当の本人(神谷先輩)がここにいるのに、それを言う!?

てか、神谷先輩に微笑まれるの、どんだけ嬉しかったんだよ!!

記憶ぶっ飛ぶほどに嬉しいって、本当にお前、これから星研部でやって行けるのか?

これから先も飛びまくるぞ、きっと。

あー、先が思いやられる。


「そういえば、君たち、奈々を見なかったか?」

「・・・見てませんね。なぁ?凛も見てないよな?」

「あぁ。俺も見てない。篠原とさっき会ったくらいだ。」

「うん、あたしも見てないわ。」

「そうか。今日はちょっと遅いな。」

「あれ?もしかしてあれって奈々先p・・・」


美香はそう言いながら、遠くを指差した。

俺たちもそちらへと目を向ける。

すると、美香の指差す先には・・・走っている斉藤先輩が居た。























「お待たせ、美紀ちゃん!!ちょっとヤンキーに絡まれちゃって、お説教してたら遅くなってしまったんでs・・・って、あれ?れーくんに、第一号如月君、美香ちゃんまでいるじゃないですか!」