コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.85 )
- 日時: 2012/10/08 14:53
- 名前: リア (ID: SsOklNqw)
「お待たせ、美紀ちゃん!!ちょっとヤンキーに絡まれちゃって、お説教してたら遅くなってしまったんでs・・・って、あれ?れーくんに、第一号如月君、美香ちゃんまでいるじゃないですか!」
斉藤先輩はそう言いながら、微笑んだ。
通常の人なら、この微笑みに鼻血を出して、失神したところだろうが、俺たち素性を知っている者としては、この微笑みは悪魔の微笑みでしかないのだ。
・・・てか、ヤンキーにお説教って、この人は一体何をしてきたんだ!
「おはようございまーす。」
「おはようございます。」
「おはようございます。」
「おはよう、奈々。」
俺たちは少々顔色をうかがいながら、神谷先輩はいつものポーカフェイスでそう言った。
すると、斉藤先輩は今日は気分がいいのか、ニコニコしながら
「おはよございまーす!」
と言った。
そして、その声と同時にホームに電車が到着する合図が鳴った。
「あ、電車来ますよ!!」
美香がホームを指しながらそう言うと、皆慌てて定期を取出し、改札を潜り抜けて行った。
そして、なんとか電車に間に合うことが出来た。
「「「「「ぜーはーはーはー」」」」」
「なんで・・・改札からホームまでの階段があんなに・・・長いのよ!」
美香が途切れ途切れではあるがそう言うと、凛が呼吸を整えてからそれにこたえた。
「それは、もともとはここが駅じゃなかったからだな。映画館を改築して駅にしたみたいだし。」
「へー、そうなのか!」
俺が感心しながらそう答えると、美香から物凄い形相で睨まれた。
って、なんで俺は睨まれたの?
凛を褒めただけじゃん!
あれ?それがいけなかった感じなの?
あ、そっか!!
自分が褒めて、凛が照れるっていうシナリオを思い描いていたのか。
そりゃあ、悪いことしたな。
俺がやっと美香が俺を睨んできた理由がわかると、隣に居る美香には聞こえる声で
「ごめん。」
と言った。
すると、美香は真っ赤になりながら
「ご、ごめんって!謝ってほしいわけじゃなかったのに!」
と逆切れしてきた。
しかし、そこまで本気で怒っているというわけではなさそうだったので、それ以上は何もしないことにした。
「はは、美香くんと儷くんは仲が良いのかい?」
神谷先輩が俺たちに声を掛けてきた。
すると、俺が答えるよりも先に美香が答えた。
「仲が良いんじゃなくて、ただ単にこいつが話しかけてくるだけです!!」
「あ、なんだよそれ!可愛くねーな!」
「べ、別にあんたなんかに可愛いと思われても仕方が・・・仕方がないでしょ!!」
そう言って、美香は俺と正反対の方へと向いてしまった。
しかしながら、なぜ先程美香が躊躇ったのかが気になる。
俺を貶しても、美香には全くと言っていいほど支障はないはずなのに・・・。
そんなことを思いながら、電車に揺られた俺だった。