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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.91 )
日時: 2012/10/09 21:23
名前: リア (ID: SsOklNqw)

「やっぱり、迷惑・・・なんだよね。」


俺は一瞬、南が何を言っているのかが分からなかった。

あんなに能天気な南が・・・?

そんなことばかりが頭の中をぐるぐると駆け巡った。


「え?なにそれ?どういう意味だよ?」


俺が率直にそう質問すると、南は我に返ったように、ハッと目を見開いて、いつもの調子に戻った。


「あ〜、ううん!なんでもない!!それより、早く行こ!」

「そっか。・・・てか、お前の所為だぞ!遅れたの!」

「ごめんって、凛くん!」

「だから、俺は凛じゃな・・・」


俺がそう言いかけると、また南が顔を曇らせたので、それ以上は言わないことにした。

そして、俺たちが黙って、改札口を潜り抜けると、星研部員がしびれを切らしたように、こちらを睨んで文句を言い始めた。


「ちょっとー、せっかく私が早起きして学校で課題を済そうと思ってたのに・・・そんな時間、無いじゃないですか!」

「僕も儷様に勉強を教えてもらおうと思ってたのに・・・って、あ!今ここでやれないいじゃないですか!ね?儷様!?」

「あー、生徒会朝礼だからちょっと急いでいたんだが・・・。まぁ、しょうがないな。杉村先生うざいからいっか。」

「もう!あたしが珍しく早起きしたのに何よこれー!意味ないじゃない!いつもとほとんど変わらないじゃない!」

「俺、早く寝たいんですけどー。あ、でも神谷が居るから・・・」

「私、課題、終わってない。学校、行って、終わらせたい。」

「あー!!俺、杉村に呼び出し喰らってたんだった!すっかり忘れてたぜ!でも、面倒臭いしいっか!」


本当にお気楽な奴らだ。

時計を見れば、校門が閉まるまでのタイムリミットは残り10分なのn・・・って10分!?

この駅から学校まで、最低でも15分が掛かるぞ!

やべーよ!


「おい、皆!走れ!残り10分だ!!」


俺が文法的におかしな言葉を叫ぶと、皆一瞬キョトンとした顔をしたが、10秒ほどで俺の言葉を理解したらしく、一気に走り出した。


「ちょっと!れーくん!それを早く言いなさいよ!」

「俺だってさっき気付いたんだ!」

「あー、もう、使えませんね・・・儷様は。」

「亮、お前には言われたかねーよ。」

「す、すみません!つい、口が滑ってしまって。」

「余計悪いわ!」


俺たちが走りながら、そんなコントを繰り広げていると、いつの間にか運動神経が抜群組と、普通組に分かれていた。

運動神経抜群組は、俺と凛、斉藤先輩に柊だ。

普通組は美香や南川先輩、南や神谷先輩、亮だ。

そして、その状態で走り続けて、恐らく10分弱。

閉まりかけの校門が見えてきた。













































俺たちは慌てて警備員に合図を送り、閉めるのを中断してもらって、駆け込んだ。