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Re: あの星を探しに。(ラノベ風) ( No.98 )
日時: 2012/10/12 22:15
名前: リア (ID: SsOklNqw)

学校の敷地内に到着したからと言って、走るのをやめるわけにはいかなかった。


「あー!!やばいって!!もう1分でチャイムなる!!」

「れーくん、時間ばっか報告しないでよ!焦るじゃない!」

「いや、逆に冷静でも困るんだけど。こんな時にゲームとかされても困る・・・ってやってる奴いるじゃねーか!!」


俺が俺の斜め後ろを走る亮の方を見ながらそう叫ぶと、星研部員が一斉にそっちを向く。

当の本人は、なぜ皆僕を見ているのか分からない、とでも言いたげな目でこちらを見てくる。


「なんで、お前はゲームをやってるんだよ!」


俺がそう言うと、亮は平然とした表情で


「だって、走るだけなんてつまらないじゃないですか!」


と言った。

俺は半分呆れながら、半分苛立ちを感じながら亮に言った。


「あのな〜、お前はただでさえ皆から遅れてるんだよ。そこで、ゲームをするか?普通。」

「ん〜、一般的に言えばしないんじゃないんですか?」

「そうだろ?だったら、お前が今するべき行動は1つだ。」

「走る!」
「ゲームをする!」

「これでもまだゲームと言うか・・・。まぁ、いい。放置だ放置。俺はお前が遅刻したところで痛くもかゆくもないからな。」

「何か今日は儷様、冷たいですよ?」

「そうか?てか、あと30秒じゃん!やっべ!!」


俺がそう言うと、皆速度を上げ、靴箱へと猛ダッシュした。

そして、上履きに履き替えるや否やそれぞれの教室に繋がる一番の近道を通って、散り散りになって行った。

亮はというと、E組のようなので、隣のクラスの柊と何やら話しながら走って行った。

勿論、ゲームをしながら。


「はぁ〜、本当に世話の焼けるやつだ。」

「ん?儷、誰かに悩まされてんのか?ペットか?」

「ペットより性質が悪いぜ。」

「あー、亮のことか?」

「あぁ。」

「少々我儘な部分があるよな。たまに・・・というか常にそう思う。」

「凛もそう思うか?」

「悪いが。」

「だよな。俺もそう思う。最近はちょっとしつこいっつーか。でも、根はいい奴だと思うんだよ。それに面白いしさ。・・・でも」

「ずれてる、ってか?」

「あぁ。」

「まぁ、そんな感じだ。」

「・・・ちょっとお2人さん?あたしの存在を完全に無視してない?」

「美香!」

「うお!篠原!」

「その反応!!絶対忘れてたでしょ!」

「い、いや〜!こんな美人さんを忘れるわけないじゃないですか〜!ねぇ?りn・・・」


と俺は”凛”と言いかけて慌てて口を噤んだ。

前の斉藤先輩の事件があるからだ。

凛は正直者ならしい。嘘が嫌いなようだ。

だから、俺に合わせてはくれないだろう。


「まぁ〜?あたしが居なくても、お二人さんの会話は成り立つわけだし?あたしなんて必要ないわよね〜!?」

「はぁー、もう。忘れてました!認めます!」

「・・・まぁ、いいわ。許す許す。というか、あと何秒くらいでチャイム鳴るの?」


























































「・・・5秒。」