コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【リメイク】カラの実 ( No.3 )
- 日時: 2012/08/28 16:28
- 名前: ミルクチョコレート ◆/QnEJQqynw (ID: lvVUcFlt)
- 参照: これからは毎回サブタイトルつけますんで
【第一章】
第1話
「カラの実」
私たち人間には「カラの実」という心がある。「カラの実」は私たち人間の欲望により実ができていき、実が実り、種が出来る頃には自分の願いが叶っている。だが最近それをつかい「カラの実」を「空(から)の実」に入れ替える組織がでてきた。「空の実」とは簡単にいうと「カラの実」を人工的に創ったものである。「空の実」は人工的に創りだす心。つまり「カラの実」と「空の実」を入れ替えれば相手の欲望を自由に変えることが出来る。相手の欲望を変えた時のメリットは物凄く、例えば「空の実」の欲望を人を殺したい。そう設定すればその欲望を実行する。その組織がすることは単純で世界征服だ。まあこの不景気に人を雇う金もないので、その「空の実」を使っては仲間にするのである。まだ入れ替えられている人間は少ないがいずれ、人間はロボットの様になってしまうであろう。
「……というわけでお前にはそれを防いでほしい。」
白く長い髭を触りながら老人は目の前にいる少年を指差した。
「はぁ……?」
少年は困った顔……と、いうより果てしなく微妙な顔をしていた。ちなみに少年の名は最古 諸刃(さいこ もろは)である。あだ名はサイコーとリメイク前に言っていたくせに、サイコーと言われたことが殆どないのは内緒である。
「何だこのナレーター……。」
「そんなことよりはやく旅に出んか!」
最古が苦笑いをしていると、老人は急にキレて怒鳴った。
「うるせーよ!じっちゃん!」
驚くことに先ほどから自己中心的な男は最古の祖父だったのである。人間というものは不思議なもので、性格や顔つきが全く違っていた。
「お前の話など聞いておらん!」ポチッ
最古が怒鳴った老人に怒鳴り返しても、老人は物怖じもせず右手に持ったリモコンの中にある髑髏の絵が描かれたボタンをこっそり押した。
「ポチッ?何だ?今のおとぉぉぉぉぉぉぉ————————!?」
最古が喋っている途中で最古の立っている床が“パカッ”と開いて、どこかへ落ちて行った。
第2話へ続く