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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: モノクロストリート−どんな色でもそれが道じゃなくても− ( No.8 )
- 日時: 2012/10/07 14:58
- 名前: にゅるあ ◆6YRzs3gfaA (ID: d.3c/y7H)
「ちょっま、う、あっ」
力を使うのは本当に久しぶり。というか、無意識に使ってしまったことがあるくらいでちゃんと使ったことがなかった。
思っていた方向に移動できないし、着地に失敗して転ぶ。体力だってそんなにないからすぐに息が切れる。
「見失った……」
「舞香ちゃん……だいじょ……ぶ?」
顔をあげると、悠里君がいた。
「あ、うん、大丈夫。悠里君、猫みつけた?」
「まだ。いまから探すの」
そう言うと悠里君の服が落ちて。いや、悠里君が消え?
「悠里君? どこに、」
足元から、にゃーと声が聞こえて見てみると、服の中から猫がでてきた。茶色の、可愛らしい猫。
そういえば、動物になれるって言ったっけ。
猫になった悠里君は、何かに気づいたのか、公園の方に走っていった。
「……悠里君、服どうするんだろ。」
と思いながら、悠里君が着ていた服を持って私も公園に向かった。
「つっ痛っ痛いっつーの!」
「あっはははは!」
「何笑ってんのお前。助けろ!」
猫は裕翔君が捕まえていて、でも怖がっているのか猫は裕翔君をひっかいたり噛んだり。
「大丈夫?」
「ちょっ舞香、この猫とれ!」
裕翔君から猫を引き剥がす。
だいぶひっかかれているはずなのに、3秒くらいですぐに傷はふさがっていく。
(早っ!)
「おい、なんでお前が抱くとおとなしくなるの」
「嫌われてんだねー。どんまい!」
とりあえず猫が見つかったので、部屋に戻ることになった。
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