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Re: ■□スクエア□■ ( No.30 )
日時: 2012/09/18 23:58
名前: うえってぃ (ID: HpE/sQXo)

第七話■罪な笑顔■

……好き?

「それは、恋愛感情?」

私は智に問いかける。

「……そうだよ」

智はなにかをためらいながら、静かにうなずいた。

わたしの中の何かが崩れ落ちる音がした。

ずっと、わたしたちは仲が良かった。

そのなかでも、特に智と亮太は幼馴染でずっと一緒だったらしい。

「だから……応援してくれない?」

智の瞳は真っ直ぐで、切なくて。

わたしの心と気持ちを強く締め付けた。

あのとき、素直に
「うん」
と言わなければ。

なにか変わっていたのかもしれない。



■ ■ ■



「舞、おはよ!!!」

いつもの通学路。

亮太は相変わらず、明るくて。

その笑顔にわたしの心は元気づけられる。

「おはよ!」

私も亮太に満面の笑みを返す。

「舞、おはよ」

「——智……。」

亮太の後ろには、智がいた。

「智、風邪治ってよかったな!」

「うん」

智の視線が怖かった。

大好きな智に恐怖心を抱いたのなんて初めてだ。

「行こうぜ!」

何も知らない亮太は、相変わらず笑顔で。

その笑顔も、今は罪だ。