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Re: ■□スクエア□■ ( No.66 )
日時: 2012/10/09 20:31
名前: うえってぃ ◆ni3sdPO.xQ (ID: HpE/sQXo)

第十四話■告白■

「っ……」

消毒の匂いが鼻の奥をツンと、くすぐる。

ふかふかのベッドは心地よかった。

「起きた?」

隣のベッドに翔くんが座っていた。

「あれ……?」

「お前、意識とんでただろ」

「あっ……」

なんとなく思い出した。
バトンを落として、しゃがみこんだら誰かがぶつかってきて……

「先生は……?」

「あぁ、職員室。会議だってさ」

「そう……」

ここには、わたしと翔くん、ふたりきり。
変に意識してしまう。

「わたし、どうやってここに?」

「俺が運んだ」

翔くんはなんでもないことのように言う。

「えっ……」

「どうした?」

「ううん、ありがと……」

「おう」

頬が熱くなるのが感覚的に分かる。

ダメだ、わたし。
こんなに優しくされたら抑えきれない想いが、溢れ出しちゃうよ。

「翔くんが好き……」

「え……」

わたしは、しまったと口を押さえる。

言ってしまった。
自分の気持ち。

恥ずかしくて、顔を俯かせる。



















「……わりぃけど、俺お前の事…好きじゃないから」

冷たい言葉と視線に、わたしのなかのなにかが、切れる音がした。