PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 第一魔術高等学校中等部【ファンタジー ( No.7 )
- 日時: 2012/09/10 23:34
- 名前: 3年い組 (ID: ZEtdBFlK)
2話そんな彼女は・・・
頭を上げた俺が見たのは、腰ぐらいまで伸びた長く綺麗な黒髪と華奢な後ろ姿をした一人の女子だった。
「あの後ろ姿を見ると、顔も気になる…」つい呟く
「入学式でこの様な場に立たせていただき恐縮です。・・・・・」
彼女が話し始めた。表面上はすらすらと話している様に聞こえるが、緊張が伝わる位には声が震えている。しかし、演説はたんたんと進んでいく。そして
「お聞き下さりありがとうございました。新入生代表ニケ」
「んっ?」
今、変な言葉が聞こえたような・・・
「ニケだって…」
「何だ、あの名前、苗字無しだったぞ…」
「日本人以外入学できないはずだろ…」
声を潜めた話し声が聞こえる、どうやら変なのは俺の耳ではないらしい。
しかし、その説明はなく、彼女は席に戻ってしまったようだ。
「チッ、顔を見損ねたか」
我ながら失敗だった。
その後どよめきは段々とおさまり、式は終わった。
そして、予定と1年生のクラス分けが書かれた紙が配られて、その日は帰宅路についた。
PR