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Re: 第一魔術高等学校中等部 【参照100突破!コメントよろしく】 ( No.17 )
日時: 2012/09/18 20:56
名前: 第9話 (ID: ZEtdBFlK)

第8話【疑問】

二人の声が交わった時、オレンジの光が部屋に広がった。
理沙の周りを炎が包む
「先手、もらったよ」
炎の円は狭まっていき、温度は上がっていく。
「これで終わりではないだろ」
「慢心ですわね、それにそんな臭い言い方今時しないですわよ」」
炎の円の中から水が弾け、炎の円は散っていく。
「まあ、そのくらいの防御は当然だね」
「防御だけだと思っていますの」
「えっ、あっ、やべっ」
智が、弾けた水の行方をたどると智の頭上に水が集まり球体ができている。
「スケラビュート」
その球体から一筋の水流が高圧で発射される。
智は前に炎で壁を作るが、簡単に破られ水の刃はとんでくる。とっさに跳ねて避けたが、危なかった。当たれば防御しても、ただじゃすまない。
それで智は気付いた。この理沙という少女は炎属性にたいしての対策をして来ていると。
本来、水属性は耐久型が一般的だ。防御しやすい水属性は、相手の疲労を誘い、窒息等で敵の無力化を図るという者が多い。だが、炎属性はそれを防御できる。だから、水属性は炎属性が弱点とされている。しかし、彼女は明らかに炎属性の防御を破るための、炎属性相手専用の攻撃特化の技を使ってきた。それも最初の攻撃に。使い方を誤れば、相手を殺しかねない技を躊躇なくだ。
「君、魔術師でも人を殺せば罪になるよ。知ってる?」
「ええ、もちろんですとも」
この自信、やはり彼女はこの技を相当練習してきている。
では何故、相手が炎を使うと知っていたんだ。
「あら、考え事ですの。隙が出来てますわよ。」
先ほどの球体からいく筋もの水の刃がとんで来る。
「しまった」
智は全方位を囲まれ逃げ場を失っていた。
ああ、ここで死ぬ。そう確信した。

その時、扉の開く音がした。

第9話に続く……