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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 右側の特等席。 ( No.20 )
- 日時: 2012/09/17 11:06
- 名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: cPRWXRxr)
【 第四話 】
その後は一度も保健室に行くことなく、無事放課後をむかえることができた。真希くんはサッカー部があるので、どこの部にも属していない友香とふたりで帰る。
「真優、大丈夫?」
「え、何が?」
下校中、友香がわたしの顔を覗き込み、心配そうに言う。
「やなこと、言われたじゃん?俯いてたし・・・」
「ああ、・・・慣れてるし大丈夫。ありがとう」
心配されまいと、笑って言う。ひきつって見えないだろうか、だって本当は大丈夫じゃないから。サボってなんかいない。アピール何かしていない。わたしだって皆と同じことをしたい。高校生らしく過ごしたいんだもん。
「そっか。何かあったらすぐあたしに言うんだよ!」
友香は、自分の胸をぼんっと叩いて、にまっと笑って言う。その笑顔に、いつもわたしは救われている。もちろん、真希くんの優しさにも、いつも助けられている。
「ありがとう、友香。友香も、悩みあったら言ってね。聞くから」
お返しにと、そう返す。すると友香の顔が、曇ったように見えた。
「・・・友香?大丈夫?」
「・・・っえ、あ、大丈夫!!ほらほら帰ろう!」
「わっ」
グイッと腕をひっぱられ、転びそうになる。
「う、わっ」
地面が近づく。転ぶ———!?
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