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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【コメ】右側の特等席。【募集中】 ( No.71 )
- 日時: 2012/09/23 15:46
- 名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: MYJPyXYE)
【 第二十一話 】
「で、誰なんだよ?特に男の方」
「え、えと。幼馴染です・・・あのふたり、双子・・・」
「・・・へえ」
それだけ言うと、ふいっとそっぽを向いてしまう。・・・自分で聞いたのに。
そうして、しばらくの沈黙。何か、前にもあったな・・・。
「・・・あの男の事、好きなの?」
「ふえっ!?」
口を開いたと思えば、そんな事を言った。あの男って、真希くんの事?好きって、そりゃあ・・・。
「すき、ですよ。優しいし・・・」
「・・・へえ?」
わたしがそう言うと、今野くんはにやっと笑う。ああ、もうこのじ意地悪い笑みも、見慣れてしまった。だって、いつもこの笑い方。
「お前は、俺のこと好きなんじゃないの?」
「えっ・・・」
顎をくいっと持たれ、上を向かされる。目の前には、とても綺麗な顔の、今野くん。凄い肌が綺麗。・・・って。今はそんな事じゃなくて・・・。
「・・・えと?」
「何、また意味わかんないの?じゃあはっきり言ってやるよ」
そう言って、耳に口を近づける。吐息が直にあたってこそばゆい。一回ふっと優しく息を吹きかけて、今野くんは言った。
「・・・よそ見なんかしないで、俺だけを見ろよ。・・・ってこと」
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