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Re: 右側の特等席。■お客様10人突破■ ( No.125 )
日時: 2012/10/18 21:27
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: p2Vvg45g)


【 第三十九話 】




「・・・ゆ、友香?」
『えっ、ああ、ごめん!あたしの好きな人は・・・ええっと・・・』



友香は突然しどろもどろになって、言葉を詰まらせている。いつもははっきりと言葉を言う友香が、こんなふうになるなんて。



『・・・あたしは、好きになってはいけない人を・・・好きになったなあ』
「・・・・・・え?」



"好きになってはいけない人"。

なんで?恋は、人それぞれなんじゃないのかな?自分の気持ちに素直になるって、とてもいいことなのに——・・・。

って、思ったけど言えなかった。

何か、深い事情がある気がしたから。




『・・・なっ、なんかしんみりしちゃったね!じゃ、もう寝るわ!またあしたねーん!』
「え、あ、うん!」



そう言って通話をやめる。寝るって、まだ七時前ですけど?て言うか前に、十一時ぐらいに電話かけてきませんでした?その時まだ、ピンピンしてましたよね?


やっぱり、友香の好きになってはいけない人には、何かわけがあるんだ。
こういう時、親友として何ができることはないのかな?
いつも助けてもらってるんだから、友香の助けになりたい。

大好きだから。
友香のこと。




-




「おはよっ、真優!」
「おはよう。今日は大丈夫か?」
「おはよう、友香、真希くん!今日は大丈夫だよ!・・・多分」



朝、いつも通りの時間に出て、いつも通り挨拶を交わす。真希くんは何らかわりない。友香もいつも通りに、元気に見える。よかった。




「転校生〜!イケメンイケメンイッケーメーン!」
「うるさいよ、黙って歩け」
「もう!だってイケメンがいいじゃん!」
「俺にそんな趣味はない」
「あんたのことは聞いてないわ!」



・・・いつも賑やかで仲いいな、泉ツインズは。

でも、転校生か。ちょっと楽しみ。

わたしなんかと仲良くしてくれる、女の子希望。