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Re:   右 側 の 特 等 席 。   ( No.141 )
日時: 2012/11/11 18:41
名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: A1dNtRhx)


【 第四十八話 】




その翌日。

いつも通り友香と真希くんと学校に向かう。腫れている目に、きっとふたりは気づいてたかもしれないけど、何も聞いてこなかった。それはきっと、ふたりの優しさだろう。

昨日泣き疲れてたくさん寝たせいか、今日は体の調子がいい。昨日走ったのに、いっぱい寝たら治るなんて。まあ、いっぱい寝た理由が悲しいのだが。



「真優、今日は教室行くよね?」
「うん、行」
「あ———っ!」



友香たちに、行くと伝えようとした時、
誰かの声に、遮られた。

誰?



「きっ、昨日の!」
「・・・あ」



転校生、だ・・・。

昨日、翼くんと再開を果たした、女の子。
今日は、翼くんと一緒じゃないんだ?って、ほっとしてしまう自分がいる。
諦めた、はずなのにな。



「え、えっと、何か用です」
「ちょ、ちょっと来てください!」



か?を言う前に、白い細い手に引かれる。友香と真希くんをチラリと見ると、のんびり手を振ってわたしを見送っている。——なんでそんなほっこりしてんの!?



「頑張って、真優」
「ファイトだ真優!修羅場おもろー!」
「・・・・・・」



なるほどそういうことか。



「ふ、ふたりのバカああああああああ!」



あの双子は、ただの修羅場好きだ。




-




「あ、あの・・・?」



そのままわたしたちは、中庭に居た。




「あっ、すいません!
あたし、西町 彩奈って言います!」
「あ、わたしは広瀬 真優です・・・」



何故に自己紹介?



「で、あの、聞きたいことが・・・」



そう言われて、ドキッとする。
さっきだって、「昨日の人」と指されたんだ。多分、昨日の事を聞かれるはずだ。
それか——・・・、



「あの・・・、翼と、どういう関係なんですか?」



翼くんの、事。