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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 流 星 恋 愛 。 ( No.162 )
- 日時: 2012/11/18 12:12
- 名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: IQcTF5z.)
【 第六十二話 】
息が止まる気がした。
何、それ?
「昔から、だよ。それこそ、出会った時から」
「な、え・・・?」
「真希は、ずっと真優のことだけを見ていた。
——あたしのことなんて、ちっとも見てくれない。
だからあたしの気持ちには、これっぽっちも気づいてない」
わたしが呆然と固まっているあいだも、友香はどんどん衝撃的な事実を言う。
「何度も諦めようとした。弟だから、こんな感情はおかしいって。
——けれど、ダメだった」
「友香・・・」
「知ってた?真希、凄い優しいんだよ。いつもはあんなんだけど、いざという時絶対守ってくれるの」
「——そんなの、知ってるよ」
だって、友香と真希くん、ふたりの優しさに何度も救われてきたんだから。
わたしは、ふたりの事が好き。友香も、もちろん真希くんも。
けれどそれはある意味特別で、翼くんとは違うんだ。
翼くんはわたしの、とても大事な人。
女子には誰にも・・・、たとえ友香でも、譲りたくない。
「・・・真優が、翼くんと付き合うって真希が聞いたときね、あいつなんて言ったと思う?」
「・・・なに?」
わたしが恐る恐る尋ねると、友香は悲しく微笑んだ。
「——もうダメだって。意味わかんないよね、ダメなのはあたしの方だよ」
「・・・・・・っ」
友香の目から、涙が溢れる。
友香はずっと、苦しんでたんだ。
決して叶うはずない、恋に。
神様って、ひどいね?
なんで友香と真希くんを姉弟にしたの?
なんでわたしを——こんなひどい目に合わせるの?
親友の泣き顔を見ていたら、わたしも泣いてしまった。
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