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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 流 星 恋 愛 。 ( No.164 )
- 日時: 2012/11/18 22:38
- 名前: ゆえ ◆avfPxPCHpo (ID: iWh4X/TW)
【 第六十三話 】
その後わたし達はその日の授業をすべてサボり、屋上で話していた。友香は色々教えてくれた。
いつから好きなのか、何故好きなのか。
物心ついた時から気になっていて、気づけば好きになっていたと言う。
ずっと、真希くんだけを見ていたと言う。
そう喋る友香の顔は真っ赤で、凄く可愛かった。
だけど友香は、照れると同時に、悲しんでいた。
あたしは、好きになってはいけない人を好きになったんだ、と。
この気持ちは、一生伝えてはいけないんだ、と。
——友香の力になりたい。
真希くんが、本当にわたしのことを、す、好きなのかは分からない。
わたしだって、真希くんが好き。友香のことも好き。
だけど……、翼くんも好き。
翼くんは、誰にも譲りたくない。
たとえ、友香でも。美妃ちゃんでも、桃乃ちゃんでも。
だって、好きだから。
-
友香が図書室に用事があるらしいので、わたしはひとりで保健室に向かう。
真希くんに、会うために。
カラリとドアを開ける。そこには笹川先生の姿はなく、ベッドの方を見ると、ひとつカーテンが閉まっているのがあった。
わたしは、失礼しますと心の中で謝り、シャー…と静かにカーテンを開ける。
そこには、
「…真希くん」
ぐっすりと寝ている真希くんが居た。
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