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Re:   流  星  恋  愛  。   ( No.184 )
日時: 2012/12/11 19:16
名前: 笑苺 ◆Stella/Y/Y (ID: bpc70dxM)
参照:    元 ゆ え で す 。



【 第七十三話 】




ここ最近具合が悪くならないので、用がない保健室の前を通って教室へと向かう。少し遅くなったからか、廊下や階段に人影は少なく、わたしは慌てて、けれど走らずに教室に急いだ。
カラリとドアを開けると、まだ教室の中は騒がしく、わたしはホッとして教室に入る。そこに、美妃ちゃんと桃乃ちゃんが来た。




「おはよー真優!」
「おはよ」
「おはよう、美妃ちゃん、桃乃ちゃん」




笑顔で挨拶をしてくれたので、わたしも精一杯の笑顔で返す。
そこでわたしは、はたと気づいた。
美妃ちゃん、桃乃ちゃんと来たら、友香もいるんじゃないかな?と思っていたんだけれど、いなかった。
友香はどこだろうと教室を見回すと、自分の席に座って誰かと話していた。




「あ、また・・・・・・」
「あっ、今友香と話してる人でしょ?
 最近友香に話しかけるよねー、絶対気あるよあれ!ね、美妃もそう思うっしょ?」
「うん、最初は分からなかったけど・・・、あそこまでやると、ね」
「だ、だよね・・・・・・」




わたしだけかと思っていたけれど、皆そう思ってたみたいで、男の子本人の気持ちは知らないけれど、現に少し赤い顔で話しているし、これは間違いないかな。
そうだとして、真希くんは今どうしてるんだろ?
少しでも、友香のこと気になってないのかな。
次は真希くんの姿を探した。




「あ・・・・・・」




見てる。

友香の方。

睨んだり、じーっと見たりしてるとかじゃなくて、友達と話しているとき、時々チラリという感じで。
やっぱ、気になるんだ。
お節介でも、釘さしといてよかったかな?


ふと友香の方を見ると、男子が友香の頭に手を乗せて、ポンポンと優しく叩いていた。
うわ、あれ触れすぎじゃ・・・・・・。




「わっ」




その時、ガシャンと缶ケースが落ちる音がした。音がした方を見ると、真希くんが慌てて缶ケースに入っていたペンたちを拾っていた。そうなると、落としたのも真希くんなんだろう。さっきの声も、確かに真希くんだったし。


——あれ?けど。


タイミング、良すぎでしょ。


まさか、まさかだけど。



——動揺、したんじゃない?
男子が友香に触れたから。


音に驚いたからか、男子はもう友香に触れていない。
真希くんを見ると、丁度それに気づいたみたいで、ほっと息をはいていた。


——これは、もう、ね。


わたしが釘をさしたし、さらには昨日聞いた真実が、真希くんの心をかき乱しているに違いない。
友香が双子の姉じゃないと知った今、
真希くんの気持ちはどうなんだろう?


そして、どう行動するんだろう。


出来るならば、わたし、協力したい。


ふたりの気持ちがつながることを願おう。