コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 流 星 恋 愛 。 ( No.187 )
- 日時: 2012/12/13 18:37
- 名前: 笑苺 ◆Stella/Y/Y (ID: qMC/UGb2)
- 参照: 元 ゆ え で す 。
【 第七十五話 】
今この道通りには、わたしと友香しか姿は無い。さっきまでのろのろと歩いていたのにふたり同時に足を止めたのは、これは大事な話だ、と何となく感づいたから。案の定友香もハッキリとこっちを見てさっきの言葉を発したし。
友香は、安達くんに告白された。
だから放課後、少しの時間教室にいなかったんだ。そうなれば、何となく頷ける。
「・・・俺には泉しかいないんだって。
——大好きなんだって、言われた」
「・・・・・・そう、なんだ」
安達くんは、わたしのクラスで真希くんとトップを争うイケメンさん。真希くんがカッコイイ系なら、安達くんは可愛い系。けれど、安達くんもやっぱり男の子だ、なんて、今の話で思った。
——安達くんは、本気で友香の事が好きなんだって。
さっきのセリフでもそう思ったけれど、日々の友香と接している安達くんの顔を見れば分かる。
友香は、可愛い。
素直で優しくて、面白くて。何より女の子っぽくて。
だから、好きになるのもおかしくない。
——こういう時。わたしはなんて返せばいい?
頑張れ?よかったね?
・・・違う。
「・・・それで?」
「え?」
「友香は、真希くんを諦めるんだ?」
——友香の本当の気持ちを、汲み取るんだ。
・・・友香の、真希くんが大好きって、気持ちを。
「双子じゃ、ないんでしょ?そりゃあいきなり真実を伝えられちゃあ、頭こんがらがるかもだけど。
それでも友香は、頭の隅っこで、双子じゃないなら——なんて、思ったんじゃないのかな」
「・・・・・・そ、れは・・・」
「そうだよ、双子じゃないんでしょ?血が繋がってないんでしょ?それなのになんで、諦めるの?」
「まっ、真希は、真優が好きで・・・っ」
「・・・フッたよ、わたし」
「——え?」
「自分のために、友香のために、真希くんのために、フッた。
だってわたしは翼くんが好きなんだもの」
スラスラと出てくる、きついけれど、確かに励ましの言葉。
わたし、こんな事言えるんだ、なんて。自分で自分を褒めてみた。
「・・・・・・それで?」
さっきと同じ言葉を、友香に投げる。
「——友香が今するべきことは、何?」
「〜っ・・・」
「・・・自分の気持ちに、素直になる、でしょ?」
今思えば、いつもは素直な友香が唯一嘘をついてしまうのは、真希くんが絡んでいる。今だって、前だって。
友香が真希くんを好きな気持ちは本物で、そして大きい。
そんな大切な大切な感情を、無理して消す必要はない。
それに真実が分かった今。血が繋がってないと分かった今。
この前までは報われない恋だと思っていたのに、叶うかもしれない今。
——友香は、友香の意思で動かないと、ね?
今度こそ、言おう。
「・・・・・・頑張れ!」
わたしの、親友。