コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 流 星 恋 愛 。 ( No.195 )
日時: 2012/12/27 17:52
名前: 笑苺 ◆Stella/Y/Y (ID: aDg7zUCy)
参照:    元 ゆ え で す 。


【 第七十八話 】




「ごめん、友香、真希くん・・・」
「え?なに?・・・もしや保健室?」
「そういえば、顔赤いな」
「うん・・・・・・」



最近調子がいいと浮かれていたら、これだ。今は冬だからどの季節よりも注意深く生活してたはずなんだけれども。最近のわたしは、布団に入ってもすぐには寝ず、考え事ばかりしていた。そのせいだろうか?




「ごめんねっ、気づかなくて・・・」
「お大事にな」
「うん、ありがとう」



ふたりがわたしに手を振って背を向けたのを確認してから、逆方向に歩こうと振り向こうとすると、頭にズシっと何かが乗せられた。




「よ、真優」
「っわ、翼くん!」



頭の上には、どうやら翼くんの手が乗っかっていたみたいで。わたしより遥かに背が高い翼くんの顔が見えた。

・・・そういえば。


あの、告白から。
初めて喋るんだ。




「お、おはよ、翼くん・・・」
「・・・はは、顔赤いよ、真優」
「つ、翼くんの、せいだよ・・・」



この人、絶対わかってて聞いてる。だって、ニヤニヤしてるし。
ってか、顔赤いのは調子が悪いだけなんだ、けど・・・。多分。




「っあ、そういえば・・・」
「ん?」
「翼くんのお家、わたしの家に近いんじゃなかったの?」




そうだよ。結構前、うちに不法侵入した日に言ってたじゃない。
なのに、この前送ってくれた日は、随分と遠くへと帰ってしまった。




「あぁ、あれ嘘」
「えっ」




そんなサラリと・・・。
・・・じゃあ、なんで来てくれたんだろう?




「‥‥‥まあ、いずれ話すから」
「った」




わたしの気持ちを読み取ったのか、翼くんはデコピンしながらそう言った。
デコピン、意外と痛いよ?




「ほら、早く保健室行け。
 気分悪いんだろ?」
「え」




気づいてたんだ・・・・・・。
て言うか、引き止めたのは翼くんじゃない?




「じゃな、お大事に」
「は、はい、ありがとう・・・」




翼くんはポンポンとわたしの頭を叩く(?)と、行ってしまう・・・と思いきや、くるりと振り返った。




「そういやさ」
「はい?」
「あいつらって、双子だよな?」
「え?」




あいつらって・・・。




「友香と、真希くん?」
「うん」




やっぱり。
双子・・・じゃないんだけどな。血繋がってないし。
けど、言っていいのかな・・・。




「なーんか、感じる」
「は?」




感じる?何者?




「泉姉、泉弟のこと好きなんじゃね?目でわかる」
「・・・・・・」




否定、できない。




「つか、泉弟も姉のこと気になってるよ・・・わっ」
「ほんと!ほんとにそう見える!?」




わたしは気づいたら、翼くんに飛びついていた。
真希くんが友香の事を見てるって、ほかの人から見てもわかるんだ!
すごい、すごい、すごい!
友香、もしかしたら・・・叶うかもよ、長年の願いが!




「見えるけど・・・なあ」
「はい?」



「お前、大胆だな?」




「・・・・・・」




今の体制を確認してみると。

わたしの手は、翼くんの背中に回っていて。
そして何故か、翼くんの手もわたしの背中にあって。


・・・・・・・・・・・・。




「ふ、ふにゃあああああああ!!」




ドンッと勢いよく翼くんを押してしまった。
何してんだ、わたし!みんないるのに!見てるのに!恥ずかしすぎる!




「別に嫌じゃないけどな?
 寧ろウェルカム」
「わたしが無理です!」




真顔でウェルカムなんて言うから、冗談に聞こえない。




「冗談じゃねえし」
「心を読まないでください!」




ほんと・・・恥ずかしい。




「まぁいいや。今度たっぷりいじめるし」
「!?」
「早く保健室行け。じゃあな」
「な、な・・・・・・」




先程の出来事が嘘のように、翼くんは去っていった。
・・・・・・ほんとに、もう。




「・・・すき・・・」




振り回されてる。