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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【コメ】右側の特等席。【募集中】 ( No.63 )
- 日時: 2012/09/22 17:50
- 名前: ゆえ ◆Stella/Y/Y (ID: oaGCnp6S)
【 第十七話 】
次にガラッとドアが開いた。影がふたつ。
「ま〜ゆっ」
「・・・大丈夫か?」
・・・あ、この声。もしかして——・・・。
「あら、泉ツインズ。広瀬さんに会いに来たの?」
「はいっ、そうですー!」
「真優、寝てんですか」
「ゆ、友香!真希くん!」
びっくりした。だって今まで、友香と真希くんは、保健室に来てくれなかったから。色々と多忙らしく、こうしてふたり揃うのも、朝以外は珍しい。
どうしよう、今日、幸せ。今野くんも、友香も真希くんも、来てくれた。昨日楽しみにしてたのは、こう言うことじゃないけれど・・・けれど、嬉しい。
「真優寂しがってるかなって思って!会いに来てやったぞっ」
そう言って、友香はぶいっ、とピースしてわたしに笑ってみせた。釣られてわたしも笑う。
「・・・友香に、引っ張られた」
そう言ってぶすっと、でも優しい顔をする真希くん。なんだか可愛くて、ふふっと笑うと、「なんだよ」と、更に不機嫌そうになった。
・・・ああ、わたしやっぱり、このふたりでいるの、好きだなあ・・・。
そりゃ、小学校からの知り合い、ってのもあるけれど。個人的に、わたしはこのふたりが好き。もちろん、友達として。
だって、異性としては、今野くんが一番——、って、何か恥ずかしい。
「そうそう、そういえば、さっきハゲ丸がね・・・」
「ちょっと泉姉、ハゲ丸って誰なのよ!?」
「まあまあ先生、友香はあほなんで」
「ちょっと真希!?」
「あははっ」
友香と真希くんと笹川先生の会話がおもしろすぎて、つい声を大きくあげて笑う。さっきまで気分が悪かったのが、嘘のよう。そりゃ、少しは目眩したり、体も重いけれども。
そんなわたし達を、誰かが見ている気がした。
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