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君と出逢って、   =第2話= ( No.6 )
日時: 2012/10/02 15:40
名前: 陽和 ◆yB/R/.3mOQ (ID: kcj49vWg)




いつの間にかこぼれていた涙は無くなって代わりに額から汗が出るような感覚になった。


しばらく放心状態だった私に少年から黒い囁きが聞こえてきた。

「お前も何も言い返してこねぇんだな」


私は何とか自分を現実に引き戻したがさっきの言葉が頭の中を巡って止まっていたはずの涙がまた零れ落ちた。


「…そうよ、どうせ私はいじめられっ子よ」

顔を下にして震える声でそう言った。


「ふぅ〜ん」

でも少年は私のことなんかどうでもいいというような返事しかしなかった。


それから2人は何も喋らなくなってしまった。


沈黙を先に破ったのは私で「もう帰るから」と言って立ち上がると少年が「話したいことがある」と言って立ち上がった私の手を引っ張った。


結局言われるがままに私はまたその場にしゃがみこんだ。




私の中の歯車が狂い始める時——…