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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 君と出逢って、 =第3話= ( No.9 )
- 日時: 2012/10/03 14:18
- 名前: 陽和 ◆yB/R/.3mOQ (ID: kcj49vWg)
「「……」」
始まったのはまた沈黙。
「私、やっぱり帰る!」
そう言うと少年が私に問いかけた。
「…名前、何?」
「え…?」
突然聞かれて私は戸惑った。
「俺は神城光。お前は?」
自分の名前を勝手に名乗りだし、強制的に私も名前を言わなければならない空気になった。
「わ、私は…福西春妃…」
「春妃…か」
そう呟いた神城光はすくりと立ち上がった。
「いじめられっ子ほどいい奴だ」
私にはこう聞こえた。
声が小さかったからよく聞こえなかったが。
“いじめられっ子”なんて言葉聞くと自分は弱いんだ、なんて思ってしまうから嫌いな言葉だった。
なのに今の言葉は嫌じゃなかった。
むしろ嬉しかった。
気づけば神城光は何処にもいなかった。
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