コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *愛迷華* (実話) 55話更新! ( No.110 )
- 日時: 2013/06/03 13:15
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: udZFMs3r)
- 参照: ぼよよよん
第五十七話『駄目な私』
廊下でひたすら泣いてる私と、それを心配している加耶。
廊下に出ていた周りの人々は、驚いた顔で私達を見ている。
「依麻大丈夫? 依麻、無理しすぎだよ」
いつの間にかやってきていた真枝は、私の背中を擦りながらそう言った。
私は全然、無理なんかしてないけれど——。
もう、なんだか訳がわからない。
ただひたすら、どうしたらいいのかわからないのだ。
「……水城」
いい加減泣き止まなきゃ、と涙を拭うと、後ろから声が聞こえた。
振り返ると、そこに居たのは村野竜真。
村野は私を見て、
「あんま無理しすぎんなよ」
これだけ言い残し、去って行った。
「——……うん」
村野に聞こえたかどうかはわからないが、私はしっかりとそう頷いた。
「……みんな、ごめんね」
このままじゃ、駄目だ。
私は涙が出ないように必死に目を開け、真枝と加耶を見た。
「私は大丈夫だから、気にしないでね」
そしてそれだけ言い、今日の所は帰ることにした。
このままの状態じゃ、作業もクソもない。
今日は帰って、一旦落ち着こう。
そう思いながら、玄関へと向かった。
**
玄関につき、時間を確認するためにふと携帯を見ると——。
メールが一件、入っていた。
from.孝仁
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今日、どうしたの?
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孝仁からの、メール。
……泣いてる所、見られてた……?
私は少しだけ胸が苦しくなりながらも、返信を打った。
from.依麻
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なんか、よくわからなくなって、
まぁ、
感情がごちゃごちゃになった;;
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感情がごちゃごちゃ。
まさか、ハチと孝仁のことで——なんて言えないだろう。
まぁ、なんとなく気付かれてるかもしれないけれども。
from.孝仁
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大丈夫?
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すぐに返ってくる、孝仁からのメール。
……この様子だと、孝仁も学祭の作業をサボっているのか……。
そう思いながら、
from.依麻
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気にしないで(^^)
ありがとうね(^^)
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それだけ送り、孝仁の返事も見ないで携帯を閉じた。
何にせよ、私がちゃんとしなければ……。
そう思いを込め、学校の外へ出た。