コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *愛迷華* (実話) 62話更新! ( No.123 )
- 日時: 2013/06/22 18:19
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: rWLc9jDy)
- 参照: 今日も君を後悔と共に思いながら
第六十四話『キモチの答え』
三日間ある中の、学祭初日。
七月十三日——。
今日は模擬店や体育館でのライブなどで、校内は騒がしい。
私は隣のクラスから買ったタピオカジュースを教室で飲みながら、静かな教室で携帯をいじっていた。
皆体育館に言ってるけど、私は暑いのと狭いのが嫌だったので教室で待機している。
少し視線をずらせば、同じ教室にハチと孝仁もいて——。
私はなるべく二人の方を見ないようにして、携帯の画面に集中した。
from.依麻
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おいこらサボり(笑)
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学祭一日目を見事にサボった由良に対し、私はそんなメールを送った。
from.由良
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寝坊した(笑)
夜さ、私の家にきてー
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from.依麻
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おっけー\(゜ロ\)(/ロ゜)/
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携帯を閉じ、制服のカーディガンのポケットに入れる。
そして、もう一度視線をずらした。
窓を眺めている、ハチと孝仁——……。
前はハチの方が視界に入っていた。
だけど今入るのは——……。
——不思議だ。
こんな感情を抱いている自分が。
**
学祭一日目が無事に終了し、由良との約束通り夜に由良の家へ行った。
半袖に中学の時の短パンと言うTHE部屋着姿で出てきた由良は、私を見て笑顔を浮かべる。
「どうだった? 学祭〜」
「思ったよりは普通……だったかな。由良来てればもっと楽しかったのにー」
「照れるからー」
ここまでは普通にくだらない会話。
そこからどんどん恋バナに発展していき——……。
そこで、由良から一言。
「……ねぇ、依麻さ、孝仁くんの事気になってるしょ?」
この一言で、私は飲んでいたジュースを吹いた。
「ごべふっげほっ、げほげほっ」
「ちょ、依麻汚い」
「……由良、なんでそう思った?」
私はティッシュで口を押えながら、由良を見る。
由良は笑みを浮かべ、私の頬をつつく。
「顔に出てる。そしてさっきから孝仁くんの話題ばっかだし」
「え」
「わかりやすいもん、依麻」
くすくすと笑う由良。
孝仁の話題……確かに、私は孝仁のアクロバットが凄いとか、今日教室でハチと孝仁が居たとか……。
……うん、孝仁の話題ばっかりだ。
「……好き、なのかな?」
「気になってるのは確かでしょ?」
「……うん」
認めていいのかは、わからないけど。
でも気持ちには嘘をつけない。
そう思い俯いた瞬間、
from.孝仁
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やっほー
返事決まった?
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孝仁からメールが来た。
……そうだ、今日で保留して一週間経つ。
今日返事を出さなきゃ……いけないよね。
『アイスが目に入ったの?』
『水城さんだけが好きだから』
孝仁がくれた言葉やメールの文章が、頭の中を過る。
その言葉に私が嬉しいのは事実。
そして——……。
私が孝仁を気になっているのも、事実。
だから私は、
from.依麻
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いいよ!
私でよければ付き合おう
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一週間の月日をかけて、孝仁に返事を出した。