コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *愛迷華* (実話) 68話更新! ( No.143 )
- 日時: 2013/07/29 18:33
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: HyYTG4xk)
- 参照: また1から戻っただけ、
第七十四話『宿泊学習』
孝仁とのゴタゴタもなんとか解決し——。
九月十二日。
「宿泊学習キターッ!!!!」
今日から三日間、宿泊学習に行ってきます。
「いやー、騒ぐぞ! 由良!!」
「おうよ、依麻!!」
最初の一日目は専門学校見学なので、クラスはごちゃまぜだ。
由良と同じ美容の学校を選んだ私は、由良とバスが同じ。
「「修学旅行以来だ!! うぇーい!!!!」」
私と由良は声をハモらせながら、バスの中で騒いでいた。
**
見学が終わり、宿泊先のホテルに到着。
部屋は麻里と真枝との三人部屋。
しかし見学から帰ってきたのは私しかいなかったので、一人で待つことにした。
ベッドに寝っころがり、携帯の電源を入れると——。
from.孝仁
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よ\(^o^)/
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孝仁から、メールが来ていた。
うぇぇぇぇぇい!?
私は慌てて返事を返し、孝仁とメールをしていた。
宿泊学習中に話せたら話したい、と言ったが孝仁は恥ずかしがっているようで。
「……なんだよー」
私は携帯に向かって溜息をつく。
……と、その時に勢いよく部屋のドアが開いた。
私は驚いて飛び跳ねる。
勢いよく訪問して来た正体は——……。
「依麻!!!! いる!?」
由良、だった。
「な、なに、なした由良」
「依麻、今から孝仁くんと話しに行くよ!」
「は? ……え、ちょ」
由良に無理矢理手を引っ張られ、私は廊下に出ることに。
由良は勢いよく進んでいくが、私には状況が読めず。
「孝仁、私と話さないって……」
「翔斗に頼んで連れてきてもらう!」
「はぁ!?」
急 展 開 !
私はドキドキしながら、由良の後に着いていく。
翔斗と麻里は先月まで付き合っていたが、お互い好きじゃなくなってしまい——。
別れてしまったのだ。
そして昨日、由良と翔斗は付き合ったらしく。
急な報告でもあったが、付き合いたてで二人はラブラブみたいだ。
確かに孝仁と翔斗は仲いいっちゃ仲いいけれど——。
そう思いながら顔を上げると、
「……っ!?」
いつの間にか、孝仁が目の前に居た。
「ひぃぃ!?」
私は思わず後退りし、由良の後ろに隠れる。
由良は笑みを浮かべながら私の背中を押す。
い、いつの間に孝仁が……!!
「ほら、依麻。孝仁くん! 話しなよ〜」
「……う」
由良と翔斗は二人きりの世界。
残された、私達。
孝仁を見ると、孝仁は笑みを浮かべて私を見ていた。
……その笑みは、反則だ!!!!
「……依麻、孝仁くんずっと依麻の事見てるよ」
「うぃっ!?」
恥ずかしくて俯いてると、由良がそう耳打ちしてきた。
私は思わず奇声を上げ、孝仁を見る。
すると、孝仁は顔を逸らした。
……その横顔は、やっぱり笑顔で。
「——こら、お前たち! 夕食前のミーティング始まるから一回戻れー」
頑張って話そうとした矢先に、先生がそう言って背中を押してきた。
うぉぉぉぉぉおい!?
もうちょっとで勇気が出るところだったのに……っ!!
「……仕方ない、依麻。一旦戻ろ」
由良に引っ張られ、孝仁くんと翔斗に手を振り別れた。
その時にも孝仁は笑顔で、私は思わず顔が赤くなる。
「……依麻」
「んー?」
「孝仁くんは依麻の事本当に好きだと思うよ。だってめっちゃ照れててニコニコしてたもん」
由良にそう言われ、私はその場で
「うぎょおおおおおおおおおおっ」
奇声を、上げてしまった。
これが男子の部屋まで聞こえてたなんて、この時まだ私は知らなかった。