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Re: *愛迷華* (実話) 82話更新! ( No.168 )
日時: 2013/08/23 18:59
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: cYSZrqDn)
参照: 足りない 切ない 鳴り止まない

第八十七話『大きな決意』


孝仁からの突然の謎なメール。
嬉しいけれど、複雑で。
メール出来たからと言って、普通に話すことはできなくて。


それからの毎日は、残酷なほど時間が進むのが速かった。
毎日、上の空。
考えることは、孝仁のことばかり。
もう一度、戻れるのなら——。


そんなことばかり、考えていた時だった。


「——復縁ってさ、したことある?」


ある日、冷のそんな声が聞こえてきた。
思わず顔を上げれば、冷は男子たちと固まって話している。
その中には、孝仁もいて——。


復縁。
今まで片思いばかりだった私にとって、考えたこともなかった言葉。
別れても、もう一度戻れる。
周りのカップルはそういう子も多いけれど——……。


「……復縁かぁ……」
「復縁がどうしたの、依麻」
「い、いや、なんでもない……」


ぽつりと呟いた言葉に対し、真枝が反応するが私は小さく笑って誤魔化した。
復縁。
もう一度、私にチャンスはあるのだろうか。


あと一か月で、クリスマス。
孝仁と過ごしたかったイベント。


私が孝仁の事が好きな気持ちは、嘘じゃない。
クリスマスまでに告白したい。


復縁が、したい。


**


そう決意し、今まで以上に頑張ると決めた私。
そんな私を差し置いて、今日からテスト一週間前です。


つまり、孝仁と隣の席でいられるのが残り一週間。
今は気まずいだけの席だけれど——。
やっぱ隣に居れるのは、嬉しいから。


……席替え、したくないなぁ。


「……ね、孝仁はクリスマスどこで過ごすの?」


頬杖を突きながらいつものように授業を受けていると、冷のそんな声が聞こえた。
クリスマス——。
その単語が、今の私にとっては痛いけれど。


でも私は、頑張るって決めた!!


「……家」
「家?」


孝仁のそんな呟きに対し、冷は笑い交じりで孝仁を見た。
孝仁は小さく笑い、冷を見る。


「馬鹿にしてんの?」
「いやいや」


二人は顔を見合わせ、ケラケラと笑っている。
冷は彼女がいるからさ、いいけれど……。
孝仁の隣の席に、元カノの私が居るんですよ!!
その話題はタブーだ、うん。


そう思っていると、


































「孝仁、クリスマスは誰と過ごすの?」




























一番タブーな話題、きちゃったよおい。
この冷の一言で、私の周りの空気が一気に凍った……気がした。


「……やーめーろーや」


一瞬フリーズしながらも、孝仁はそう笑いながら返す。
私も話を聞いてない振りをしなきゃいけないので、平然を装おってノートを書いていた。


——果たして、本当にクリスマスまでに告白できるだろうか。


なんだか少し不安になる私が居た。