コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *愛迷華* (実話) 90話更新! ( No.183 )
- 日時: 2013/08/28 18:36
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: biELAV5.)
- 参照: 本当だっていいよ 戻れないの
第九十三話『答えと応え』
一時間、二時間と時間が過ぎていき——。
黒板を写しては携帯を確認する、を数えきれない位繰り返した。
「……あ」
繰り返して、何回目だろうか。
携帯が光り、思わず私は声を漏らす。
もうそんなのは、どうでもいい。
私は画面に映る『里見孝仁』の文字を見て、固まる。
……返事が、来た。
返事を見るのは、緊張するけれど——。
だけど、ここまできて逃げたらダメだ。
私は思い切って、勢いよくメールボックスを開いた。
from.孝仁
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待ってて
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書かれていたのは、この一文字。
予想外すぎるその返事に、私の思考回路はフリーズした後——。
無意識に、涙が出た。
授業中なのに、涙が止まらない。
私は慌てて顔を隠し、皆にバレないように素早く返事を打った。
from.依麻
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わかった!
旅行中に色々ごめんね。
ゆっくり考えて(*´`*)
いつでも待ってるから\(^^)/!
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一発で振られるかと思ってたから、本当に予想外な展開。
私にも、まだチャンスがあるんだ——。
まだ希望は捨てちゃいけないってことが、嬉しくて。
これで振られても、後悔しない。
軽い気持ちで付き合ったとしても、それでもいい。
私だって最初は、孝仁じゃなくてハチが好きだったんだし——。
だけど今、こうして後悔するほど孝仁を本気で好きになれた。
孝仁はたくさん色んなことを、私に教えてくれた。
だから、今度は私が教える番だ。
孝仁が私信じてくれるように、
孝仁が私を本気で好きになってくれるように。
頑張るのは私だけでも、孝仁だけでもない。
今度は一から最初にして、また二人で頑張りたい。
別れても復縁してる人は、たくさんいる。
最初よりうまくいく人もいる。
こういう恋愛もあるんだよ、って。
私なりに、孝仁に教えたい。
戻れるのなら、全力で孝仁を大事にする。
もう、傷つけたりなんかしない。
自分から手放すようなことしない。
少しずつ、少しずつ。
私になりに成長できるまで。
それを孝仁に認めてもらえるまで。
努力は報われると信じて。
どんな形でも、私は待ち続ける。