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第九十七話『儚い希望』


確かに孝仁は、『もう無理』と言った。
『もう無理』なら——……。


なんで、保留した？


「孝仁、今まで付き合って本気だった人って誰？」
「……えっとね、——……」


私の気持ちは置いてけぼりで、孝仁たちは話を進めていく。
何やら小声でボソボソと、女の子の名前があげられていて——。


最終的に、私の名前は入っていなかった。


そりゃあ、私が別れる原因を作ったわけだし——。
私が悪い。
もうそれは、とっくにわかりきったこと。
だから今、変わろうと頑張っているけれど——。


もう、潮時なのかもしれない。
もう駄目なら、もう無理なら。









































最初から保留なんてしないで、振ってほしかった。