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第百一話『本当の言葉』


……え。
私は思わず泣き止み、固まった。
ぐちゃぐちゃだった顔面も、徐々に正常に戻り——。
由良の次の言葉を、待っていた。


≪ごめんね、黙っていたけど翔斗から色々聞いてたんだ≫
「え……」
≪孝仁は本気の恋がしたいんだってさ。翔斗が彼女自慢するから、孝仁も彼女が欲しいって言ってて……≫
「……うん」
≪依麻に戻るか、新しい恋をするか迷ってたんだって≫


え。
私は再び固まり、ただ茫然とする。


……ちょっと待って……。


≪でも、依麻に戻ってまた傷付けられるのが怖かったらしくて……。で、とにかく孝仁は傷ついたらしいのさ≫
「……」
≪あと、冷やかされるのが嫌なんだと。……それくらいかな、私が聞いたのは。黙っててごめんね、依麻≫
「……ううん、いいの……」


それは、いいんだけれども——。
突然の予想外すぎる言葉に、頭がついていけない。


だって、もう『無理』なんじゃないの？


≪翔斗は依麻のこと色々フォローしてくれたみたいだよ。孝仁も翔斗と一緒に、依麻のこと一生懸命に色々考えてくれてるみたい≫
「……そうなの……？」


そんなこと、知らなかった。
だって、そんなこと考えてるなんて思わなかったから。


もう、駄目だと思ったから。


≪孝仁と依麻はすれ違ってる。依麻は孝仁とどうしたいの？≫


由良の真剣なその口調に、私は思わず息を呑みこむ。
私は——……。


「……孝仁と復縁したい、

























孝仁が、好き」