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- Re: *愛迷華* (実話) ( No.44 )
- 日時: 2013/05/05 15:07
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: xW7fLG6h)
- 参照: あひょひょのひょ
第二十一話『彼女定義』
目を開けると、自分の部屋の天井が視界に入った。
昨日の記憶を、ゆっくりと思い出す。
昨日はあの後、濡れた髪を乾かさないまま倒れこむように布団に入った。
布団に入っても涙は止まらなくて。
頭の中に思うのは、やっぱり誠の事。
このまま、別れちゃうのかな。
そんなのはやだ、と願っている内に、いつの間にか眠りについていたようだ。
携帯を開くと、時刻は昼過ぎ。
そのまま誠も私もやってるSNSを見てみると、誠のつぶやきが投稿されていた。
私は慌てて、そのページを開く。
誠のつぶやきには、こう書かれてあった。
『いま、自分がなにしたらいいかわからない…
少し言いすぎたかもだけど、離れないで欲しい…
ずっと側にいて欲しいのに、
依麻の自虐的言動でやっていけなくなる…』
そのつぶやきを見て、もう一度涙が溢れてきた。
私はそのつぶやきに、『私も側に居たい』とコメントした。
その数分後。
着信音が、鳴り響いた。
私は慌てて、電話に出る。
「……もしもし……っ?」
≪もしもし……?≫
愛しい、大切な人の声。
私の涙腺は崩壊したのか、涙は更に溢れて子供の様に泣きじゃくってしまった。
「まことぉぉぉ……」
≪泣かないで、依麻≫
情けない位に泣きじゃくる私に、誠はなだめるように優しい声で言った。
≪ごめんね≫
「ううん、誠は悪くない……。もう自虐的な事言わないから、」
嫌いにならないで。
そう言おうとしたときに、誠に遮られた。
≪俺、離れないから。傍にいるから≫
その言葉が、とても嬉しくて。
私はしゃくり上げながらも、口を開いた。
「嫌いにならないで……」
≪うん、嫌いにならない≫
「嫌われたかと思った……」
≪そんなんで嫌いになったら、ダメ男だよ≫
誠はそう言って、小さく笑った。
私も思わず、笑みが零れる。
≪はい、依麻。俺達の最終目標は?≫
「……」
≪……け?≫
「……結、婚?」
≪そう!! だから離れないから≫
誠はそう力強く言った。
その言葉に、嬉しくて再び涙が出てくる。
誠も、そう思っててくれたんだ——。
≪じゃあ、もうこの話は終わり!≫
誠がそういい、もう話は掘り起こさないことにした。
誠が離れないように、私も強くならなきゃ。
ちゃんとした彼女になれるように、頑張らなきゃ。
今回の喧嘩で、改めてそう思うことが出来た。