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Re: *愛迷華* (実話) ( No.47 )
日時: 2013/05/05 15:38
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: xW7fLG6h)
参照: あひょひょのひょ

第二十四話『七ヶ月と心の動き』


五月十日。
今日は、貴方と付き合って七ヶ月記念日。


「——依麻、おめでとう!!」


朝っぱらから、教室に響く大きな声。
辺りに一気に注目を浴びると共に、私は大きく目を見開いてしまった。


目の前には、笑顔の由良と優と世良。


「……え、あ、」
「今日記念日でしょ? おめでと〜!」
「あ、あぁ……、ありがとう……」
「今日で何か月?」
「えっと……七ヶ月」
「やるね〜! 末永くお幸せに!」


三人はテンションが高く、盛り上がっている。
私はその三人のテンションについていけず、とりあえず突っ立って笑みを浮かべる事しかできなかった。


——どうして、なんだろう。
誠と今日で七ヶ月なのに、素直に喜べない自分がいる。


**


「——じゃない、好きじゃない」


ぼーっとしている休み時間中。
ハチのそんな声が聞こえ、思わず顔を上げてしまった。
視界に入る、ハチの姿。
少しだけ胸が高鳴り、その背中を目で追ってしまう。


……って、ん?
なんで私、ハチの方を見て——……。


そう思った瞬間、だった。


「……あ、」


ハチが振り向き、私と目が合った。
ばっちり目が合ったまま、数秒間だけ停止。
しかしハチは悲しそうな顔をした後、すぐに目を逸らした。


……何、今の顔。


「——依麻、次体育でしょ? 行こ〜」


真枝に話しかけられ、我に返る。
そうだ、次は体育だ、行かなければ。
心の中でそう急ぐように唱え、立ち上がった。


ハチのあの悲しそうな顔を見て、胸が締め付けられてる自分がいる。
ハチへの視線と言い、感覚と言い——……。
なんだか私、変だ。


……私、どうしちゃったんだろう?