コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: *愛迷華* (実話) ( No.53 )
日時: 2013/05/05 21:57
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: G8tpxkEf)
参照: あひょひょのひょ

第二十六話『疑問情報』


すっかり外も暖かくなり、快適な気候が続いています。
誠との電話のことで落ち込んでいたりもしていた私だが、あまり気にしないようにして今日もいつものように自転車を漕いで、学校へと向かっていた。


そんな中——。


「……あ」


前の方に、壱が友達と話しながら自転車を漕いでいるのが見えた。
私の隣に居た優もそれを見ていて、口を開く。


「なんか壱久しぶりに見たー」
「優も私もクラス違うもんね。私もなんか軽く久しぶりかも」


彼の後ろ姿を見て、私たちは話を弾ませていた。
相変わらず細いなぁ……。
そう思っていたとき、優が私の顔を見た。


「ね、そういやさ! まなって壱と付き合ってたんでしょ? もう別れてるらしいけど」
「え」


は? 
私はフリーズした。


「え、え、え、それいつの話?」
「高校入ってすぐだって。詳しくは聞いてないけど……」


えええええええええええ!?
私はただ茫然とする。


まなが壱と付き合ってた?
高校に入ってすぐ——?


『あの時は男子たちがいたから、ノリで振っちゃったんだって。だけど本当は、壱も依麻の事が好きだったんだよ』

『だから、本当は両想いだったんだよ!』

『壱、彼女欲しいって言ってたよ』


あの時、壱とメールした次の日のまなの言葉が頭の中に浮かぶ。
あれはGWに入る前だったから……五月前の話。
壱とまなが高校入ってすぐに付き合ってたということは——。
あのカミングアウトの時には、もう別れてた?
それとも、続いてた——?


好きだから、あの二人は付き合ってたんじゃないの?
もし仮にあの時別れてたとしても、元カノであるまなは——。
なんで、私にそんな話が出来た?


もしかしてあれは——、嘘だった?


でも壱から直接聞いたって……。
うーん……。
というかそもそもその情報が本当なら、付き合ってるときに聞いたのか。
別れた後に聞いたのか。


どっちにしろ、話が本当だとしたら——。
まなにとって、かなりまずいことをしてしまった……のでは?


嘘でありますように。
いや、でも嘘だったら——。
……なにを考えてる水城依麻、私には誠がいる。
いる——……けれど……。


なんだか罪悪感と疑問点でいっぱいになり、その場から逃げ出したくなった。