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- Re: *愛迷華* (実話) ( No.54 )
- 日時: 2013/05/05 22:03
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: G8tpxkEf)
- 参照: あひょひょのひょ
第二十七話『知りたい気持ち』
朝の壱とまなの話を聞き、私はなんだか気分が重かった。
あの時の話は結局真相はわからないままだし、まなに直接聞こうとも違うクラスでなかなか会う機会ないしなぁ——……。
そう思いながらカバンを開け、授業の準備をしようとした……が。
「……え、嘘」
私は、カバンの中を見て唖然とした。
「次、数学Ⅰじゃないの!?」
私は数学Ⅰの教科書をだし、真枝に問いかけた。
真枝はぶんぶんと首を振り、英語Ⅰの教科書を私に向ける。
「次、英語Ⅰだよ」
「え、嘘っ! 加耶は……?」
「かやも英語Ⅰだよ〜」
「麻里は?」
「英語Ⅰ」
……まじかよ。
思わず苦笑い。
どーゆーこと。私の時間割ミスかい……。
他のクラスの借りる手もあるけど、もう時間もないし……。
まぁいいや。
真枝と机くっつけれるし、忘れ物点検されない授業だし、ラッキー。
そう思うのと同時にチャイムが鳴り、私はすぐに机をくっつけた。
「——えー、では、教科書を開いてー。この前の丸つけの続き」
先生がそう言い、淡々としゃべり始めた。
私は真枝と呑気にお喋りをしながら、周りの丸つけの様子を見ていた。
その時に、ふとハチの方を見ると……。
「……っ!!」
ね、寝てる……っ!!
顔をこちらに向けているため、ちょうど可愛らしい寝顔が見えた。
普段とは違うその可愛らしい顔に、私は思わず目を見開く。
普段声低くて、口が悪くて学年主任にも喧嘩口調でチャラい感じのハチなのに——……。
寝顔は、やばい可愛い。
寝顔フェチの私には、たまらない。
きゅんきゅん、する。
明らかに、私の胸は高鳴っていた。
ハチの傍に居たらどんな感じなのかな……とか、
ハチと付き合ったらどうなるんだろう、とか。
そんな事考えてる自分が、惨めだ。
誠とハチ……。
ハチは、連絡もくれるし優しい。
誠から連絡するね、とメールが来つつ、結局は来ないし。
比べたりなんてしちゃいけないことだけど——……。
もっと、これからハチの事も知ってみたいな。
……知るくらいなら、いいよね……?