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Re: *愛迷華* (実話) ( No.60 )
日時: 2013/05/08 19:26
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: e2Ia0l.i)
参照: うがああああああああ

第三十話『彼の存在』


次の日——。
なんだか重い気分になりながらも、学校へ到着。
授業中はずっと誠とハチの事で頭がいっぱいだった。


私の気持ちとは裏腹に、時間は一刻と過ぎていく一方だった。
気が付くともう昼休みで、私がお弁当を食べている横で何やら男子たちが群がっていた。


「ね、男子なにしてんの?」


疑問に思った私は、隣でお弁当を食べていた加耶に聞いてみた。
加耶は身を乗り出し、男子の群がりを見る。


「……小八くん、髪盛られてる」
「え!?」


加耶の言葉に、異常なほどに反応してしまった。
は、ハチが髪を盛られてる……だと!?
私は持っていた箸を置き、身を乗り出した。


目に入ったのは、いつも以上に髪が盛られていたハチ。
その姿はとても——……、


「「かっこいい……」」


凄く、かっこよかった。
顔も元々かっこいい方なので、これまた似合っている。
思わず、加耶とハモるくらいくぎ付けになってしまった。


「やばいよね、加耶……」
「うん! わかってくれますか、依麻!」
「もちろんよ! やばいもう」
「本当やばいよ、あぁぁーっ!」


加耶は発狂するように叫ぶ。
私も発狂したい気持ちに駆られたが、抑える。


そこで、加耶とのやりとりが聞こえてきたのか——。
村野が近づいてきた。


「水城、」
「ん?」
「小八かっこよくない?」
「ふぁ!?」


思ってもよらない言葉に、変な声が出た。
思わず顔が熱くなる。


「かっこよくない?」
「え、な、なに、が?」
「小八かっこよくない?」
「え、髪型が、え?」
「かっこよくない?」
「……っ、まぁ、まぁまぁ……」


私は小さい声で、頷きながら曖昧に返事をした。
そこで村野はニヤリと笑みを浮かべ、更に私に近づいてきた。


「誠よりかっこいいよな」
「うっひぃ、あ、う」


至近距離の村野にもビビるし、誠とハチを比べる言葉にも困った。
どう返事したらわからず——。
私はただ、挙動不審になるだけだった。


「かっこよくない?」
「あ、あぅ、あ、うぁ、」


確かに、正直に言っちゃうと……。
誠より、かっこいい。
ここで私は、思わず照れてしまった。


「依麻、顔真っ赤」
「お前なんで顔赤くなってんの?」


加耶と村野に言われ、私は思わず頬を抑えた。
恥ずかしいぃぃぃぃっ!
顔を伏せようとしたとき、


「水城、小八と付き合えば?」


村野に、トドメをさされた。


「うはぁぁぁぁ!!!!」


私は机に突っ伏し、声にならない悲鳴を上げた。




















誠より、大きくなってる彼の存在。
いつの間にか。
ホントに、いつの間にか。