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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: *愛迷華* (実話) ( No.87 )
- 日時: 2013/05/21 17:21
- 名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: p17IpJNR)
- 参照: ぼよよよん
第四十三話『悩む心』
昼休みの加耶のカミングアウトから数時間が経ち、放課後。
学校祭準備期間という訳で、買い出しに行くことになった。
高校は買い出しとか自由に外に出れるから、楽しいんだよなぁ……。
そう思いながら村野たちと材料の買い出しに行く。
ちなみに私のクラスの出し物は、ダンボールで作るプラモデルだ。
「……やー、暑いし、アイス食べたいねっ」
買い出しを素早く済ませ、帰り道に自転車を漕ぎながらぽつりと呟く私。
すると、すぐに村野が反応した。
「なに、水城のおごり?」
「は、私お金持ってきてない」
「どの口が言ってんだよ、だから太るんだよデブ!」
「なっ!? うっさいなぁぁぁぁ!!」
デブは余計だ、デブは!!
私は村野を横目で睨む。
——結果、男子の一人がアイスをおごってくれることになり、皆で食べることとなった。
**
「ただいまーっ!」
「あ、買い出し班戻ってきた」
「おかえり」
学校に戻り、教室に飛び込む私達。
買い出し班は楽しいねぇ……!
そう思いながら持っていた袋を床に置き、一息つく。
すると、タイミングよくハチも教室に入ってきた。
「……っ」
ちょうどハチが視界に入ると、ハチもこっちを見ていて。
……嬉しいような、複雑なような。
こっちを、見ないでいただきたい……。
昼休みの出来事を思い出し、私は小さく頭を掻いた。
「諦めてるようなもんだし」なんて言っちゃったけど——……。
この調子じゃ、やっぱりまだ好きなんだよなぁ……。
「……どうしよう」
私は誰にも聞こえない声で小さく呟き、そして小さく溜息をついた。
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