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Re: ドタバタ行進曲【B組編】変人だらけのキャラ投票開始!!w ( No.129 )
日時: 2012/12/21 13:00
名前: さくら ◆G87qGs20TY (ID: mJdGQN/J)

一話目

朝、学校に行くのが憂鬱になる。
毎日あの変人クラスに行くのもため息をつきたくなるのだが、今日はまた違う理由で憂鬱なのだ。


なんでかって?
昨日の夜、芽呂からの電話を覚えてる人は居るだろうか?

———そう、原因はあの英語教師、石川小五郎いしかわこごろうのせいなのだ。




今日は一時間目から大っ嫌いな英語がある。
そもそもの英語はキライじゃない。英語を喋れるってことは世界中の人と喋れるという事だからだ。世界中に友達が居たらなんて素敵なんだろうと、ふと思う。

英語教師があいつじゃなかったらもっと英語の授業に精を出していた事だろう。


もっとも、これはB組を担当しているすべての科目の先生に言える。
何度も言うがB組は変人クラス。

その変人クラスについていけるのは『変人教師』でしかないからだ。

現に『変人教師』でない(つまり普通の人)はB組のマイペースさ、変人さに負けてこの教室での授業を断るようになっていた。

そんな変人教師に囲まれてのB組だが、私はその中でも英語が一番嫌いだった。

なんでかは授業の様子をじっくり見てから説明しよう。
————だって、ほら。授業始まりの合図を告げるチャイムがB組に鳴り響いているからだ。


教卓あたりに立っている袴を着た教師、これこそが英語教師の石川先生だ。
石川先生は木刀を丁寧に床において言葉を発した。

「今日も遅刻はござらぬな?————では授業をはじめる事にいたそう。」


分かっただろうか、彼が侍口調の変人だという事を。
それなのに国際的な英語の科目を教えてるとはなんともギャップが効いている人だと思う。しかも彼の英語は外国人そのものなのだ。

「So, how are you doing guys?(今日の調子はどう?)」

彼は軽く日本語で挨拶をすますと次からは英語で授業を話す。
授業で日本語を喋るのは、始めと終わりくらいだと思う。

「「グッドグッドー!!」」
そんなカタコトな英語をほざくB組生徒は毎回の英語テストの平均点を50点以下に抑えている。


「OK, now open your book page 45.(それはよかった。では教科書の45ページを開いて。)」

なんてきれいな英語なのだろう。聞いてるだけで外国に居る気分になる。

そしてそんな気分を台無しにする声、「「おっけー」」もちろんB組のみんなだ。




「Yu, Could you read the sentence of this page?(じゃあ優、45ページの文章読んでくれる?)」

忘れられてる気がするが、『優』とは私の名前だ。

————そんな悲しいことは置いといて、とにかくこの文章を読まなくちゃ。

「All right, Mike and Kate went to park yesterday.(分かりました、マイクとケイトは昨日公園に行きました。)」

もともと英語が得意な私は日常会話くらいなら会話する事が出来る。
だからこういう時焦って日本語チックな英語を話さなくてすむ。

なのに龍の一言が授業を変な方向 に持っていった。
「マイクとケイトは公園でデートするのか!!いいね〜青春だね。」

B組に笑いの渦が巻き起こる。石川先生はにこにこ。
騒がしいクラスが好きなんだとか。

————これだから英語はキライなんだ。

でも授業は始まったばかり。