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- Re: ドタバタ行進曲【B組編】B組掲示板新設!! ( No.201 )
- 日時: 2013/01/08 07:17
- 名前: さくら ◆G87qGs20TY (ID: NJc/rStM)
- 参照: http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sakura0919/
三話目
あの先生は究極の迷惑人間だった。
普通、理科教師が人の部活にいちゃもんつけるか? ありえないよね。
「ねぇ、あなたどうして野球出来ないくせに野球部入ったのよ」
先生がいちゃもんを出し始めたのは、拓磨が野球部という事を知ってからだった。
拓磨的には、『最強!熱血野球部!』と同じ環境に立てる訳で野球部に入部したらしいが、野球は出来ない、と宣言していた。
今じゃ、ほぼ幽霊部員なのだが。
野球部もはやく退部してほしいと願っているのだろう、が、拓磨にそんな気はなさそうだ。
オタクの力を舐めちゃいけないぜ、野球部。
「野球が好きだからです」
拓磨は先生のいちゃもんに動揺しつつも、冷静にかつ的確に答えた。——さすがだ。
「プレーも出来ないくせに野球が好き? あなたおかしいの?」
「プレーは出来ます、しないだけ」
———おぉ!! 今の返し方は凄い。
これから私もそういう風に返そうかな、返事を。
そして先生は飽きたように「ま、いいや。かんけーないし」と諦めた。
『そもそも、理科教師は人の部活と無関係なんだよ!!』と言いたいが、我慢。
「夢くんはやっぱりマジック同好会かしら?」
次に先生が興味を持ったのは、マジック大好き琥珀。
(『夢』っていうのは琥珀の名字ですよ)
「違います」
琥珀、断言。よっぽど先生が嫌いなのかもしれない。
「え、じゃあ何部?」
「クレアと聖と一緒に料理部専属の『試食部』やってます」
知らなかった———……。
っていうか『試食部』なんてあったっけ?
「まぁ、自称『試食部』だけどね」
困惑の表情を浮かべていたのか、聖がぼそっと教えてくれた。
————なんだ、自称かよ。
っていうか、今気づいたんだけど最近私、口悪くない?
……まぁいっか。
「きゃぁー、部員は女子一人に男子が二人?!」
先生は何やら騒いでいる様だ、何が先生を刺激したんだ?
———あ、まだ『試食部』の話題らしい。
「そうだけど、何か?」
と琥珀。試食部の部員はクレアと聖と琥珀。女子一人と男子二人で間違いない。
「だってだって、まさか三人は禁断の愛を部活で?! 危険な三角関係っていうやつね!!」
先生は顔を赤らめて言った。
———B組も結構顔が赤くなる。
中学生相手に普通あんな事いわないでしょ、
ってか発想おかしいでしょ、
色々言いたくなったけど我慢。
「鶴崎さんと金沢さんは、やっぱり占い同好会?」
先生は『試食部』の話題に飽きて、他の人へとジャンプ。
(『鶴崎』は占い大好き遥華の名字、『金沢』はその遥華の忠実な下僕の朱利の名字)
「この人とは喋らない方がいいと出た」
「そうですね、濃い紫は怪しいものの象徴……」
遥華と朱利はかなり入っちゃってる会話。
変人ながらも、みんなちゃんと分かってる。
————こいつ(馬場先生)とは喋ってもいい事はない!!、ということを。
先生は諦めたらしく、一言。
「なんだ、みんな大した部活入ってないのね」
私、『うるせぇ———!!』を、我慢。
「じゃ、授業始めるわよー」
私、『今からかよ!! あと5分しかねぇぞ!!』を、我慢。
何やら、今頃授業が始まるみたいです。