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三話目
B組がバスまでにかかったタイム…


１時間12秒。

なかなか早い方だな。

何をしてたかって??



このクラスは個性の固まり。


個性同士がぶつかると大変なことになるのは想像できるだろう。

私は体力維持のため、寝ていたのだがうるさいため嫌でも聞こえてくる。

「心愛が肇のとなりー!!」

心愛と肇、地味に拓也の席トラブルなんだろうなぁ。

「私はね、たくちゃんの横に座りたいの!!」

——-——…。


「お腹すきましたぁ。誰かお菓子持ってませんか??」

く、クレア!!

—————…バズーカ!!!!


「僕もお腹すいたなぁ…。」

バズーカの心配をしてない声。———…これは、夢琥珀ゆめこはく!!

こいつもこいつで大変な予感…


「はらへったはらへったはらへったなんか食べたいー。」

「お腹すきましたねぇ。」



のんびりした空気だけど、めっちゃダークな空気が流れてますけど…。


「まぁまぁ。僕のMYちゃんこ食べる??」


そこに救いの声。

この声は海野風うみのふう。今日もふんどしがお似合いです。


—————…救いの神には申し訳ないが、ふんどしはどうかと思うよ…。

それにMYちゃんこって。


「私も食べてもいい???」

そう声を上げたのは久山ゆりか(ひさやまゆりか)。通称:ゆりかん。

一言で言えば『天然ばか』

二言で言えば『天然ドジ』


今日は髪をまとめてポニーテールだ。

「いいよーみんなで食べればおいしいしね!!」

海野くんはマイペースでみんなに平等。


————…ふんどし以外は認める。


「ゆりかん、今日は眠くないの??」

芽呂が言う。

私はお前の早朝電話のせいで眠いんだが…。

「眠いけど今日は我慢する!!」

ゆりかんスマイル爆発。

可愛いんだよ?
けどね、この笑顔にだまされちゃいけない。

この天然ばかはいきなりすごい事をしてくる。




眠いのに、
心愛と肇、地味に拓磨のぷち戦争は続き、

龍はバスの前の方の席で『選手宣誓』みたいなことしてゴーグルを光らせる。

芽呂と遥華は席の風水にそって席を決めるとか言いだすし、

後ろではクレアと琥珀、ゆりかんに海野くんがちゃんこをがっつく。


バスの中にはちゃんこ臭。


くそっ———…クレアにあんぱん取られてお腹すいてんだよ。こっちは!!


そう思いながら気を紛らすように私は眠りについた。
(今日は何時間も寝る事になりそうだ。)