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Re: ドタバタ行進曲【B組編】着ぐるみ探偵2、更新! ( No.431 )
日時: 2013/02/16 07:52
名前: さくら ◆G87qGs20TY (ID: fLPAPacp)
参照: http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sakura0919/

<4>

私と陽菜は幼稚園の時に出会った……そうそう、俗にいう『幼なじみ』と言ったものです。
親同士も結構仲が良くて……いつも一緒にいました。

それに私と陽菜は気が合う同士で小学校に上がってからも親友として仲良くやってました。喧嘩もしましたけど、いつの間にか仲直りってやつで……。
そういえば、芽呂さんと優さんも仲がいいですよね。……え、そんな事ない? どういう事ですか、優さん?!

……あ、ごめんなさい話を続けますね。えっーと、どこまで話しましたっけ。
——……あぁ、そうそう。


それで陽菜と私は今年も同じクラスになったんです。
でも中学受験を控えていた、陽菜とはあまり遊べませんでした。
……そうです、彼女は勉強をしなくてはいけませんでしたから。

周りの友達も遠慮して、なるべく話しかけないようになり、陽菜は一人でいる事が増えました。それではノイローゼになってしまうと私は出来るだけ話しかけてましたけどね。

けど、他にも陽菜を変えてしまうものがありました。
……彼女のお母さんからの期待です。


言ってなかったんですけど、陽菜には超優秀なお兄さんがいて……はい、今は東大に通ってるそうです。そしてそのお兄さんは、陽菜が受けようとしている中学の卒業生なんです。しかも、首席だったそうです。

だから陽菜のお母さんは「兄が(入学)出来るのなら、妹も当然」と思ってるみたいなんです、……はい、陽菜が言ってました。『お母さんからのプレッシャーが辛い』と。

もう陽菜がノイローゼ状態なんじゃないかと思って、私はあの日に陽菜を家から連れ出しました。
本人はもう疲れきっていて、何も言いませんでした。
けど、科学の参考書を手放さずについて来てました。

だから私、勉強の事を少しでも忘れさせようと陽菜を町中に連れ出しました。



そしたら陽菜、『あの森』の方に行っちゃったんです。ふと目を離した隙でした。
急いで追いかけたんでしたけど……、もう遅くて。

———……陽菜はシュッと消えてしまったんです。