コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ドタバタ行進曲【B組編】変人募集中w ( No.72 )
- 日時: 2012/11/27 07:03
- 名前: さくら (ID: s.hPnwZp)
八話目
金欠の人もいるという訳でゲームコーナーに来たB組。
これが普通のクラスだったら『ザ・青春』ってことは間違いないのだが。
忘れちゃいけないのは、ここは普通じゃないってこと。
少しわくわくしてた私は、ラウンドワンに来た瞬間『間違いだった』と思い知らされた。
まず、UFOキャッチャー。そこからおかしい。
奇跡の天才児、瀬戸弥生がいるからUFOキャッチャーの中身はほぼ空になるといってもおかしくない。
弥生は授業エスケーパーという異名があるくらいのマイペース。
(エスケーパー=脱出者)
なのにUFOキャッチャーの中身は空になるくらい上手い。
————…こいつ、もしかしていつもゲーセン来てる訳??
んでめちゃくちゃ取れた景品は、なんとゴーグル。
いっぱい取れたのは凄いと思う。
————…けどなんでゴーグルの入った、マシンで遊んだ?!
まったく謎としか言いようがない。
そして黙っちゃいないが、龍。
目の前にしたゴーグルを眺めては、顔がにやける。
「俺にくれない?これ、いらないでしょ??」
そう弥生に言った龍の目は輝いていた。
「———…いいよ。いらないし。」
弥生はそっけないがちょっと嬉しそうなのは気のせいか?
「やったぁー!!!!俺のゴーグル!!!」
龍は今日一番のハイテンション。
焦りすぎて、UFOキャッチャーの取り出し口に頭がはまって取れなくなってしまった。
それを見て笑う弥生。
————…ふーん、そういうことか。
そんな青春チックな空気に和んでいた?私は芽呂に声をかけられた。
「ねぇねぇーにゃんにゃん。一緒にプリ撮ろぉー。」
いつの間にか着ぐるみを変えて今はドラえもん。
————…青いタヌキとはこの事か。
「いいよ。」
「やったー!!んじゃね、色々呼んでくるおー。」
芽呂も龍に負けないハイテンションで誰かを呼びに行った。
———…たまには、いっか。
その時背後に邪悪な気配が。
闇クレア??
————…ううん、ちょっと違う。
もうちょっとライトな感じの…。
「にゃんにゃんと一緒なら歌香もプリ撮るー!!」
———…こいつか。
こいつは音山歌香。
何でかしらないけど私にべたべたしてくる。
問題は歌声なんだけどね、入学式に一目惚れ?されたらしく、いきなり愛の歌を捧げるって言われたっけ。
そのときの私は次の日に熱を出し、三日間うなったくらいだ。
「いいよ、早く行かないと。」
断るとめんどくさいから、とりあえず一緒に撮る事にした。
『ハイっ、チーズ!!!』
プリ機の高い声が響く。
メンバーは結構可愛い子ばっか。
芽呂、心愛、クレア、ゆりかん、瑠璃愛に歌香。
見た目は普通なメンバーがそろった。
———…見た目が普通って事は、中身が変なんだけどね。
私?私は普通の人だと思うけど??
******
「はいっ。」
そういって歌香から手渡されたのはプリ。
なんだかんだ言って結構楽しかったりした。
そう思いながら、ふとプリを見ると———…?!?!
なにこれ!!
プリの後ろにはぼやーっと写るものが。
これを世間で心霊写真というのはいうまでもない。
そんな大騒ぎの中、いつも暗い拓磨はガチャガチャコーナー居た。
「俺、400円出すからこれほしい。」
そういって私に見えるように指差したのは『熱血!!最強野球部』のガチャガチャだった。
ガチャガチャコーナーでは一番高い400円だった。
「良いんじゃない??」
私は半分どうでも良かったからどうでもいいみたいに返した。
『熱血!!最強野球部』のガチャガチャ機が空だった事は面白いから黙ってたけどね。
「出てこねぇ!!!!」
一分後の拓磨の言葉はみんなにも想像できる事だろうから、あえて言わない事にしよう。でもあえて言うと、拓磨の事が可哀想だと思った心優しい店長さんが拓磨に新しい『熱血!!最強野球部』のガチャガチャを出してあげていた。
よかったね、拓磨。
向こうでは何やら寒い空気が流れていた。
————…うわ、最悪。
店員さんの前で、ギャグを連発する後藤秋人(ごとうあきと)。
きっと顔がかっこいいと言う理由で近づいた店員さんはどん引きだろう。
———…後藤は寒いギャグと一緒に生きてきた奴だからね。
そんな中でもウケてくれるKY少女、未来。
二人はそれが原因で付き合い始めたと言う、B組一のラブラブカップルとも言えるのだが…。
————…まだまだラウンドワンでの思い出作りは続きそうです。