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Re: ミカエル図書館の館長は中二病でした。 ( No.7 )
日時: 2013/02/11 16:09
名前: 香里ー奈 (ID: 2Ln5gotZ)

 拓磨が角を曲がると、体に思いっきり衝撃が走った。

 相手は倒れたらしい。それに手を差し伸べると、すぐに掴んで立ち上

がった。

「あれ?瑠佐奈?」

「拓磨っ!!」

 瑠佐奈だ。それもすごく慌てている。

 瑠佐奈は拓磨の体にしがみついた。
 
「うおっ!?」

「お願い拓磨。助けて!!」

「な、なんだ?」

「スライムに……スライムに追われてるの!!」

 そう言う瑠佐奈の口元は、なぜか笑っていた。

「……お前、どうしたんだ?なんか狂っちまったか?」

「冗談抜きで!!こんな意味不明な冗談、私が言うと思う!?」

 素直に首を縦に振ると、思い切り頬に平手打ちを食らった。

「いいから早く逃げないと!!」

 瑠佐奈は拓磨の手を握ると、全速力で駆け出した。

 その手は、ありあえないくらいに汗ばんでいる。

 しかし、拓磨にはまだ瑠佐奈の言っている意味が信じられなかった。

「あのさぁ、お前、夢見るのもいい加減に……」

「夢見てたらこんなに焦らないって!!」

 溜息を吐きながら拓磨は後ろを振り返った。

 

 —————いた—————



 それはいた。青色の、それも某RPGに出てきそうなほどのぷよぷよしそ

うな生き物が。

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!?なんだあれ!?なんだあれ!?」

「だからスライムっていってんでしょ!!」

「いや、なんであんなドラ○○に出てきそうなやつがこんな所に——

—」

 

 ———てか、なんで瑠佐奈笑ってんだ!?


 瑠佐奈の横顔は、これほどはないんじゃないかと疑いたくなるほどに

きらきらと笑っていた。

「早く逃げよっ!!」

「お、おう」