コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

第一話 ようこそれん毛同盟へ! ( No.10 )
日時: 2012/12/12 21:44
名前: 雪達磨 ◆1x97e8uwoc (ID: leOS3oG6)

学校帰りで瑠璃達のところへ来た愛理が見たのは、いつも以上にテンションの高い莉緒と、適当に相槌を打つ綺羅。何故か数m離れた瑠璃。

そして蓮。瑠璃を除く三人が、仲良く雑談している様子だった。

「お、愛理じゃん。来てたの気付かなかったわー」
「愛理ちゃんどもー」

「どう、も……?」

「どうも、新しく入った蓮です」
「いや、蓮です。じゃないよ東条君? なにしてるの?」
「雑談している?」
「知ってるよ!」

この作品に出てから、はじめてのツッコミかもしれない。

「この作品とか言うな」
考えていることにさえツッコミを入れる瑠璃は流石だと思った。いやなにが。

「二人ってもしかして知り合いなんだお?」
「まあ一応」

なんだろうこのラブコメ的急展開は。
正直このままドアを閉めたい。別にいいよね、閉めていいよね。

「待て作者の都合を考えろ」
なんで心の中にツッコミいれてくるんだろうこの人。あと作者とか言っちゃ駄目だよね。

「ここはコメディ・ライトだから、なんとか許されるだろう」
ニュータイプの会話みたいになってきたんだけど。


「いや、ちょっと前から知ってたんだ。君がここに通ってることは」
「は、それどういう……」

この人は何を言っているのだろう、と。

「君の部屋のタンスの中にさ」
「うわああああああああああああああああああ!?」

突然大声を上げた私に、周りはびくりとする。

「な、え、何、何でそれ!?」
こんなに動揺したのは久しぶりかもしれない。

「んー、調べたっていうか」
「だってそれ誰にもっ、え、ほんとに知ってる!?」
「続き言おうか? タンスの中にき」
「うわああああああああああ!! やめて! やめてください!」

何故それを知っているのか、どうやって知ったのかと、私はすごい勢いで混乱した。

「うん、で、ここに入ってもいいかな」
そんな言葉には、頷かなければ先ほどの事をばらす、という意味も込められているのだろう。
明らかに脅しだった。

これがよく漫画である、腹黒系の美少年なのだろう。

「……はい」

そう言って頷いてから、目の前の笑顔を睨んだ。