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第二話 ストーカー注意報 ( No.11 )
日時: 2012/12/16 00:10
名前: 雪達磨 ◆1x97e8uwoc (ID: MZtdagnx)

自慢ではないが、モテる方だとは自覚していた。
告白は何度もされているし、断る時のセリフも用意しているほどだ。

それでも、こういうことは初めてかもしれない。

第二話 ストーカー注意報



「ストーカー?」
「らしいねぇ」

外へ出れば、常に感じる視線。気配。
世に言うストーカー行為である。

「ほんとモテるよな、お前。何が良いんだか」
「ただの被害妄想ではないのか?」
「君ら酷いお」

登下校中等、あとをつけられているようだった。
それだけなら良いのだが、最近は教室でも視線を感じるようになり、今日は手紙まで入っていた。

「『僕の莉緒さんへ。貴方が僕のことを好きなのは知っています。早く僕とお付き合いをしましょう。僕はずっと前から貴方を見てい……以下略」

古典的なストーカーの文章に吐き気がしたので、読むのは中断した。

「誇大自信過剰型だな。心当たりはないのか?」
「ありすぎてないお」

「調べてあげようか?」
そう言ったのは蓮だった。

「は、できんの?」

「まあ住所特定くらいはね」
「お前怖い」
「調べといてあげるよ、明日までには」

「うっわー、ありがとうだお蓮君」

どういう手段で調べるつもりなのか、とか。それ普通に犯罪なのでは。とか、ツッコミ所はたくさんあった気もするが、とりあえず感謝する。

「住所を特定してどうするつもりだ?」
「……家に行く?」
「どっちがストーカーなんだよ」