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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- 「第2話」 ( No.9 )
- 日時: 2012/12/16 17:27
- 名前: 逢衣 (ID: hLayjJCv)
しばらくボールを打ち、彼が3点先取し中断した。
これほど汗を掻いたのはどれくらいぶりだろう。
毎日続けたら痩せれるかな、なんて。
ハァハァ、と切れた息を正常へ戻す。
すると、彼は口を開いた。
「その制服、白川第一?」
「あ、うん。そっちは?」
「あ、俺?朋井崎。何年?」
「1年だけど」
「俺も。そういや、名前は?」
「烏野有里。よく鳥野に間違えられるけど。烏は一本足りないの」
繰り返される質問のループ。
彼は「名取アオハル」と名乗ると、アオハルって呼んでと付け足した。
じゃあ、と私は言って、
「ユリでいいから」
と笑ってみる。
アオハルはまた、質問をした。
「何部?」
「吹部」
「『すいぶ』って吹奏楽?」
「そう。ほぼ帰宅状態だけどねー。アオハルは?」
「俺はバスケ。レギュラー外されたけどな」
「だから、ここで練習してるの?」
「まあな」
ふう、とアオハルは一息吐くと、オレンジに染まる空を見上げた。
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