コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: +*幼馴染*+ ( No.9 )
日時: 2012/12/20 13:31
名前: ユキヒメ (ID: ZsN0i3fl)




№5 引きこもり生活



まーちゃんとの再会……初登校の日以来、私は学校に行っていない。
行きたいけど…行ったら人気者のまーちゃんがいる。
…怖い。どうしてだろう…あんなに大好きだったなーちゃん……桜井 麻奈さんの事を思い出すと一番最初に出てくる感情は「怖い…」。

『コツコツ』

「千鶴ーお昼ご飯ここに置いとくよ。」

「………」

私が学校へ行かなくなるのはこれが初めてじゃない。
これで何回目か…分かんなくなるくらい、登校拒否してる…。
だからお母さんも、もう諦めてなにも言わない。私に失望してなにも言わない…。
目を閉じると幼い頃の記憶が鮮明に蘇る。楽しかったあの頃を…。

***

今日はなーちゃんと初めて大きな冒険をした時の話だ…。
大人にとってはとてもちっぽけな話だけど、あの頃の私達にはとても大きなだ冒険…だったはず……。
あれ?記憶があいまい…?

「う…うう…」

あれ?なんで私、泣いてるの…?
この思い出はには、こんなシーンなかった。これは何?

「まーちゃんなんて……死んじゃえばいいんだ!!」

違う…なんでそんなこと言うの…?
まーちゃんは私の大切なお友達。どうしてそんなひどいこと言うの!?

「だって…だって……ぅ」

幼い私は何処かに向かって走り出す。そして…綺麗な浜辺にたどり着く。
ここは何処…?こんなところ私知らない…知りたくない……。

「ぁ…ちーちゃん。」

「ぁ…。」

顔に殴られたような大きなアザがあって何故か血だらけのまーちゃんが、前に夢で見たイルカのストラップを握りしめてた…。
なにこの夢…イヤだ!!これ以上みたくない!!早く終わってよ!お願いだからっ!!

「はぃ……取り返したよ…ちーちゃんのイルカさん。」

イルカのストラップを渡してくれるまーちゃん…でもでもっ!

「…こんなのいらない!!」

『バチッ』

私はまーちゃんの手をおもいっきり跳ね返してしまった…再会したあの人のように…。

「ぁ…あああああああ」

傷つけてしまった…まーちゃんを、大切なお友達のまーちゃんを…

「イヤァァァァァァァ!!!」

***

「はっ!」

嫌な思い出の夢は終わった。幼い私の悲鳴と一緒に終わった…。
なんだったのあの夢…。自分の手を見てみると小刻みに震えていた。
怖い…心の底から言える…桜井 麻奈さんのことが…怖いよ…。

『プルル……』

「ッ!」

鞄に入れたままで封印していた、携帯電話が急になった。
着信音はぜんぜんいらってないしそもそも私の携帯が鳴ったのをみたのは始めただ…。
恐る恐る鞄から形態を取り出すと、秋山先生と画面に書いてあった…。

「ぁ…そういえばあの時……。」

***

まーちゃんが保健室から出て行ってから数分後、秋山先生が来て…

『ガラガラ〜』

「猫咲さん大丈夫?」

「あ、はい…。」

秋山先生は生徒が倒れたらたぶんどの先生も言いそうな御託を並べたあと、

「ねぇ、良かったら電話番号教えてくれない?」

「え?」

お父さんとお母さん以外に電話番号を教えるのは初めてだったらから思わず身構える。
秋山先生は「ケラケラ」笑って、

「大丈夫!変なとこに売ったりしないわよ。ただ何か相談したいことがあったら…相談してほしいなって。」

「秋山先生…」

やっぱりこの先生は私が今まで出会った先生とは何かが違う…。

「あと猫咲さんともっと仲良くなりたいし♪」

「え…」

うん。やっぱり違う…悪い意味で。
そして秋山先生に言われるがまま先生と電話番号を教え合った。
私のアドレス帳に親以外の名前が入った/// なんかよく分からなかったけど凄く嬉しかったような気がする…。

***

『プルルル…』

「あ。持ってるだけじゃ駄目だ…出なきゃ…」

まだアイフォンというものに慣れてなくて少し戸惑う…。
なんとか通話中になったけど…なにも応答がない…間違えたのかな?