コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: お助け部! 〔オリキャラ募集開始] ( No.18 )
- 日時: 2012/12/21 11:34
- 名前: ユキヒメ (ID: ZsN0i3fl)
10、ありがとうございました
太郎「………」
今太郎の目の前には地獄が広がっている…。
『ギャアァァァァァ!!!』
鬼みたいに強い、恋梨とぜぜに不良達は簡単にちぎっては投げちぎっては投げ状態。
皆もう自棄になって2人に挑むがやっぱ無理。スキを狙っていくものもいるが、恋ぜの絶妙のコンビネーションのおかげでどのみち同じ結果に…。
太郎「桜田さんと佐藤くん…お2人ともお強いですね…。」
結衣「うん。まぁ…ぜぜは元大悪党とまで言われた不良で恋梨は今現在も不良系な感じでそっち系の人“鬼姫”って呼ばれてるからね…。」
元大悪党に…鬼姫…激強はずだ…と太郎は心の中で密かに思った。
口に出して行ってしまうとなにか大変な事になりそうだから…。
恋梨「よしゃ。これで最後!!」
『グァァァ…』
黛臥「な…お前ら!!」
恋梨とぜぜの活躍により、タイガーの駒はすべていなくなった。
そして美女達は誰よりも先に逃げ出し、今居るのはタイガーただ1人。
ゆっくり…タイガーに近づく恋梨。タイガーは青ざめた顔で命乞いする。
黛臥「ま、待ってくれ!!お前らの目的は太郎を抜けさせる事だろ?!わかった!!太郎はもういらねぇーお前らの好きにしていいからよ!だから!」
命乞いする姿は無様でとてつもなくかわいそうに見える…。恋梨はなにも言わずに鉄パイプを振り上げる。
黛臥「ヒィィィ!!」
太郎「まってください!」
恋梨「ん…?」
太郎はタイガーの元に駆け寄り、しゃがみ込んで視線を合わせる。
タイガーは震えた声で、
黛臥「あ、ありがとう太郎…」
太郎「助けたわけじゃないよ……。」
黛臥「え?ゲフゥ!!」
太郎は今までの恨みつらみすべてを込めた右ストレートをタイガーの顔面に入れてやった。
太郎「ハァ…ハァ…」
恋梨「く…ぷぷ…終わったな♪」
太郎「はい!」
前のように暗い、作り笑顔ではなく本当に心の底からのスッキリとした笑顔で太郎は言った。
ぜぜ「よし!帰るか。」
全「うん!(はい!)」
天国にいる母さんへ
僕…人を殴ってしまったんだ…過去の友達を。
でもね不思議とぜんぜん罪悪感はないよ、むしろなんかもやもやしてたものがなくなってスッキリしてる。
それにね、また笑えるようになったんだ。母さんが大好きだって言ってた笑顔が出来るようになったんだ…。
これは全部。ハチャメチャで自分勝手な人達の集まりみたいな部活…「お助け部」の人達のおかげなんだ。
…ありがとうみんな。
太郎が虎ゑ悶を抜けてから1週間後…
お助け部の部室にバームクーヘンというシャレたてみあげを持って太郎が遊びに来た。
あ、ちなみにビルでの爆破事故や黒い煙…大喧嘩、すべては冬馬が警察をうまく説得しすべては虎ゑ悶のせいとし、虎ゑ悶は解散されることとなり黛臥も今は真面目に?学校に行っているらしい…。
恋梨「うめぇーなこのバーム。」
太郎「バームクーヘンですよ。でも喜んでもらえたようで良かったです。」
結衣「そういえば、菊池君柔道部に入ったんだって。」
恋・ぜ「なぬ!?」
太郎「あ、はい。小学校の時やっていたきりだったので…またいいかなって…。」
ぜぜ「いや、そこは恩人のお助け部に入れよ!」
恋梨「そだそだ〜!」
太郎「あはは…。あ、でも代わりにお助け部のこと宣伝しておきましたよ!」
なんかまだ不満げな顔をしているが、仕方なくなっとくしたようだ。
「そろそろ部活に行かないと先輩に怒られる!」ということで太郎は立ち上がりドアに手をかける。そして出るさいに小さな声で、
太郎「ありがとうございました。」
と言った。太郎的には凄く小さな声で言ったつもりだったのだが、その声はちゃんと恋梨達に伝わっていた…。
次の依頼が来るまでヒマなため、皆はそれぞれのラフなスタイルで時間を潰す。
みな結構の自由人で自分勝手なところもあるが、誰かのためになにかしたいと思う気持ちは誰よりも強い。それだけは誰にも負ける気はしない。その自信が何処から来ているのかと聞かれると困ってしまうが…。
だが過去にいろいろあった者たち同士、他人の傷…痛みはよく分かるのだ…。